ご覧いただきありがとうございます。マーケティングコンサルタントの大鹿です。
地元・香川県でもわずかしかいない「コピーライター」という職業を名乗っていることもあり、販促媒体の制作依頼をいただくことが多いです。特に、今回テーマにするチラシ。
いきなり期待を潰すような言い方をしますが、チラシで反応を取ることは難しいです。たった1枚の紙に簡潔にメッセージを込めなければいけないですから。扱うテーマや配布されるタイミングにも左右されます。
だからこそ、今回は集客できるチラシのつくり方と題して、僕が重要視している4つのポイントをお伝えします。特にキモになるキャッチコピー作成のコツもご紹介させていただくので、ぜひ活用してくださいね。
なお、本記事はコピーライターとしての僕が書く内容なので「デザイン」については触れません。デザインについても知見はありますが、それはまた別の機会にご紹介したいと思います。
チラシの内容は6つに分解すると簡単
「チラシってどんなことを書けばいいんですか?」とよくご質問をいただきます。
確かに、競合のチラシを画像検索でザッピングしてみても、いろんなところがいろんなことを言っていて表面上は共通点がないように見えますよね。
僕の場合は構成要素を「6つ」に分解して考えるようにしています。6つとは、日本を代表するマーケッターでありコピーライターである神田昌典先生の有名なフレームワーク「新PASONAの法則」です。
- P…Probrem(相手の問題・悩み・痛みを浮き彫りにする)
- A…Affinity(相手と共通の立場から理解を示す。共感する)
- S…Solution(問題の解決策を指し示す)
- O…Offer(解決策が手に入る具体的な商品・サービスを提案する)
- N…Narrow(適合させる。対象者を理想の条件で絞り込み、選ぶ)
- A…Action(読み手に購買行動をさせる+問い合わせのための情報)
チラシの内容を書き出す前に、これに沿って伝えたい内容を組み立てるといいです。6つの要素に項目を当てはめていく、という感覚で構いません。
チラシは割ける紙面が少ないので「Affinity」が入らない場合もありますが、おおむね新PASONAの法則を活用して頭も内容も整理できますよ。
詳しくは「新PASONAの法則」と検索してみてください。もっとつぶさに情報が出てくると思います。
この新PASONAの法則で内容を整理するといいのは、「自分視点を読み手視点に変換できること」です。
事前に組み立てをせずに書きはじめると、自分の言いたいことを言うだけになってしまって受け取った相手に興味を持ってもらえません。
一方、新PASONA〜には「読み手の問題・悩みに寄り添う」フレームがあるので、自然と読み手に目線が切り替わります。
クライアントさんにもさまざまな場面でこれを活用していただいていますが、やはり「読んだ人が分かりやすいと言っていただける」と反響があると聞いています。
というわけで、ぜひ新PASONAの法則の6つのフレームを使って、まずはチラシで伝える内容を整理してみてください。きっとスッキリまとまるはずです。
チラシはキャッチコピーにすべてをかける!
構成要素が固まったら、チラシに「命を吹き込む役目」ともいえる、キャッチコピーの作成です。
のちほども触れますが、キャッチコピーで一番大事なのは「具体的」であることです。チラシを受け取った人が一発であなたの商品・サービスのメリットを理解できるくらい、明快で分かりやすいこと。
よくCMのようなふわっとしたイメージ的なキャッチコピーを使われる人がいますが、あれはかなりテクニカルです。ふわっとしたキャッチコピーはふわっとしか伝わりません(汗)。つまり反応が取れません。
よほど意図がない限りは、固有名詞や数字をバシッと出して具体的にするよう心がけてみてください。
デザインについても多少触れますが、キャッチコピーがデザインに埋もれてしまうようなつくりは良くないと思います。
僕がコピーライターをしているというポジショントークもあるのですが、デザインのためのキャッチコピーでは意味がありません。
キャッチコピーは文字通り「つかみ」です。漫才も動画も、「つかみ」が際立っていないと続きを見るテンションが落ちますよね。
そして、つかみの役割は「続きを気にさせること」です。
キャッチコピーで目を惹きつけられるから内容にもデザインにも目線が動いていくわけなので、「キャッチコピーを引き立てるためのデザインにして欲しい」と業者さんには依頼してみてください。
キャッチコピーの「ビッグアイデア」を考える
さて、そんなキャッチコピーですがどうやって考えればいいのかというと…「ビッグアイデア」という目線で練ってみてください。
ビッグアイデアとは、読み手を注目させるためのアイデアのことです。
たとえば、海外の有名な広告のキャッチコピーで
「あなたは英語でこんな間違いをしていませんか?」
というものがあります。いまだに反応が取れるキャッチコピーなので「◯◯でこんな間違いをしていませんか?」という形で時たま見かけることがあると思います。
この秀逸でついつい気になるキャッチコピーですが、要は英語学習を薦める広告のつかみであるわけです。
「新しい英語学習プログラムが登場しました」でもいいのですが、「こんな間違い」→「どんな??」と気にさせる、まさにビッグなアイデアであるわけです。こういった思わず目を奪われるようなキャッチコピーがあるだけでグッとチラシの反応率は上がります。
ビッグアイデアは一朝一夕で出せるものではないので、普段からチラシやネット広告を含め、いろんな題材を見て使えそうなものをストックしておくといいです。僕もしょっちゅう、効果実証済みの売れたコピーをパクっていますから(笑)。
ビッグアイデアを考えるうえでも、著名なフレームワークがあります。「SUCCESsの法則」(サクセス)というものです。
- S…Simple(単純明快である)
- U…Unexpected(意外性のある)
- C…Concrete(具体的である)
- C…Credible(信頼できる)
- E…Emotional(感情に訴えるものである)
- S…Story(物語性のある)
これらすべてを必ずしも使え、というわけではありませんが網羅できればできるほど優れたアイデアになると言われています。先ほどの「英語でこんな間違い〜」はUnexpectedに分類されますね。
Storyでこれまた古典的なキャッチコピー
「僕がピアノの前に座ると、みんなが笑った。でも、弾きはじめると…!」(ピアノの通信教材の広告)
この通称「ピアノコピー」などは、僕もほぼそのままイベントの集客チラシでパクったことがあるのですがやはり反応がよかったですね。「即日でお申し込みが何件もあった」とお客様から聞きました。
特に昨今、フェイク情報や人を騙すような内容があふれているのでCredible=信頼の要素も大切だと感じます。信頼を表現するには、具体的な経歴や実績、根拠やデータなどを用意するといいでしょう。
SUCCESsの6つの要素をしっかり満たしているか? をチェックしながら思わず目を引くようなキャッチコピーを考えてみてくださいね。
ワンチラシ・ワンメッセージが鉄則!
最後にお伝えしたいのは、ここまでご紹介したキャッチコピーないしビッグアイデアの“切れ味”を最大限に生かすためにも
チラシに込めるメッセージは1つに絞る
これを意識してください。明快であればあるほど内容が伝わりやすくなります。
反対に、あれもこれも盛り込もうとすればするほどメッセージが曇ってしまいます。何が言いたいのか分からなくなるわけです。
チラシを受け取る立場ならそのような幕の内弁当的なチラシを見ると「何が言いたいんだ、これ?」と即ゴミ箱行きにするのに、つくり手側になるとやってしまいがちです。。
同様に「なんでもやります」というメッセージも受けません。これは自分でやってみてやっぱりダメでした。効果実証済みです(爆笑)。「なんでもやる」ということは「何をしてくれるか分からない」ということなんですね。
こうお話すると、一定数の方に「あれも伝えたいし、これも伝えたい」と言われるのですが、であれば「あれ」と「これ」は分けて別の内容のチラシにしたほうがいいです。
「ワンチラシ・ワンメッセージ」。鉄則として、覚えておいてください。
まとめ
今回は、コピーライターとしても活動する僕・大鹿が「集客できるチラシの書き方」をお伝えしてきました。多少なりとも蓄積があるから工夫が効くだけで、本当に今回お伝えした以上のことは考えていません。
チラシに関して言うと何度か書いてきたように、「具体的」「明快」が重要なキーワードになります。
なにしろ手に取って1〜2秒目を止めればいいほうですから、「曖昧で」「難解」と思われた時点でゴミ箱行きです。あまり小難しいことは考えず、分かりやすく伝えることを心がけるのが最大のポイントですね。
今回のまとめ
- チラシの構成要素は「新PASONAの法則」で組み立てるといい
- キャッチコピーの役割は「つかみ」、込めるべきはビッグアイデア
- 「ワンチラシ・ワンメッセージ」で明快に!
ぜひ、今回の内容を生かして集客できるチラシをバシバシつくっていってください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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