商品の魅力を伝えるには? 文章を書き出す前にやるべき2ステップ

香川県高松市を拠点に、「地域集客サポーター」として活動している大鹿です。

僕は編集者兼取材ライターとして7年間制作会社で務めたあと、異業種で食品の商品開発をしたり、自身で地域メディアを立ち上げたりしてきました。

食品のネーミングやキャッチコピーは自分の手がける商品については担当してきましたし、最近ではそれ専門のお仕事をいただいてもいます。

今回は、地域の店舗オーナーであるあなたが文章で商品の魅力を伝えようというとき、「書き出す前にやるべきこと」をお話したいと思います。

お店の店主

え? 書き出す前?

そうです、書く前です。要は商品の一番伝えたい魅力を整理しようということなんですが、これ、やらないと…ほぼ間違いなく、何を言いたいか分からない文章になります。

2ステップで解説していくので、日常的に商品を語る機会のある方は、ぜひ活用してくださいね。

実践していただければ、あなたの頭のなかもスッキリするし、お客様にも明確に伝わる内容になります!

目次

ステップ1:商品を届けたいターゲットを決める

お店の店主

ターゲットってそんなもの、分かってるよー!

と、言葉が漏れたと思いますが、書き出してみてください。

なるべく手を使って、紙に書き出す方がいいです。書き出すという行為は、脳を活性化する働きがあるみたいですから。

さて、書けますか? あなたの売りたい商品のターゲットとなる人。「誰?」の部分。

「20代男性サラリーマン」みたいなのは、実はターゲットとはいえません。(ターゲットではなく人間の「属性」に当たるものですね)

  • あなたの商品に、どんな欲求を覚え、手にしたいと感じてくれる人か?
  • あなたの商品に、どんな悩み・痛みの解決を求めている人か?

たとえば、属性でいう20代男性サラリーマンにビジネスバッグを売るなら、

「得意先に若く見られて侮られたくない。身につけるものから“デキる男”の雰囲気を醸し出し、営業成績を上げたい若手サラリーマン」

「“デキる男”の雰囲気を醸し出したい」という欲求と、「若く見られて侮られたくない」という悩みの解決が、この例文にはありますよね。

ポイントは、映像=『シーン』で思い浮かべること。あなたが商品を買ってもらいたい人、『シーン』は浮かびますか?

頭に浮かんだ人物像を、ターゲットとして書き出しましょう。

大鹿

この工程を行うから、脳を刺激する手書きがオススメ!

実は…

僕が先日受けたキャッチコピー作成の案件でも、ついつい手間を省こうとしていきなりWordに書き出してしまったんですが、手が止まってしまって。

「いかんいかん!」と思ってメモ帳へ、頭を整理しながら書き出すと、具体的にターゲットが映像で思い浮かびました。

あなたはもう、ターゲット像と接しているかもしれない

日々、お客様と接するあなたは、お客様がどういう欲求を持ってモノを買っているか? どんな悩み・痛みを解決したくてモノを買っているのか? すでに知っている可能性が高い。

あまり難しく考えすぎず、これまでの接客経験から、商品を買ってくれそうな「具体的な誰か」を思い浮かべるのも1つの手です。

実際に存在する人ですから、頭のなかで想像しただけの人物像より、リアルな描写ができるでしょう。

ステップ2:商品の特徴を、「捨てる」ものと「残す」ものに振り分ける

さて、商品を買ってくれるであろうターゲットが明確に設定できたら、次。

商品の持つ特徴を洗い出し、そのターゲットにとって魅力的な点を「残し」、そうじゃない点を「捨て」ます

ちょうど、下の図のようなイメージで考えてみてください。

たとえばビジネスバッグを

「得意先に若く見られて侮られたくない。身につけるものから“デキる男”の雰囲気を醸し出し、営業成績を上げたい若手サラリーマン」

に提案するなら、

残す

  • 落ち着いた大人な印象を与える牛本革仕様
  • キズや汚れからバッグを守り、見栄えを損なわない加工
  • 全8色でジャケットに合わせたカラーを選べる

捨てる

  • 大きく開く開口部
  • 水筒から折りたかみ傘までスッポリ入る収納の多さ
  • 重量約1kgという軽量性
  • ファスナーは高品質の◯◯性ファスナーを使用
  • ショルダーベルト付きの2WAY仕様
お店の店主

ああもったいない! 収納の多さだってウリなのに…

そうかもしれませんが、潔く「捨て」ましょう。ターゲットが欲求を感じるポイントはどこでしょうか?

たとえば「“デキる男”の雰囲気を醸し出したい男性」にとっては、ビジネスバッグの見栄えが大事なのであって、収納の多さのような中身の機能は二の次なんですよね。

感覚的な部分ですが、まず間違いなく「捨てる」部分の方が多くなるはずです。

だからこそ抵抗を感じるわけですが…「捨てないこと」は、ターゲットが求める商品の魅力を濁してしまいます。

お客様のためだと思って、「捨てる」部分をバッサリ切り捨ててください。

そして、「残した」部分を要素として、ターゲットが強く「欲しい!」と感じるであろう説明文を作ってみましょう。

「捨てた魅力」にも、使いどころはある

「捨てた魅力」も使えないわけじゃない、なんていうと混乱させてしまうかもしれませんが、ここまでご紹介した2ステップは、ターゲットに「これ、自分のためのもの?」と強く感じてもらうための施策でした。

言い換えれば、目を引くための文章。

お客様としても「この商品、いいな」と思ったら、収納の多さや重量、ファスナーの質などなどが気になるものです。

そのあたりの予備情報は、セールストークで補ったり、詳しい商品説明として「目を引くための文章」以下に書いたりしておくといいでしょう。

まとめ

ターゲットに向けて「捨てる」情報と「残す」情報を振り分けてあげることは、あなたにとっては勇気のいることかもしれませんが、お客様にとってはこのうえなく親切なこと。

大鹿

あなたのひと手間が、商品を選ぶべき理由をギュッと明確にするんですよ!

今回お伝えした2ステップ、

  • 商品を届けたいターゲットを『シーン』で思い浮かべる
  • 商品の特徴を、「捨てる」ものと「残す」ものに振り分ける

必ず書く前に行ってみてください。

このひと手間が、商品の売上を大きく変えるかもしれませんよ!

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