ご覧いただきありがとうございます。マーケティングコンサルタントの大鹿です。
業種・業態に左右されますが、知識やメソッド、施術など無形のサービスを提供している起業家にとって、見込み客を集めるにはセミナーは効果的です。(説明会や体験会も今回、ここに含みます)
土俵が違うので一概にいえないけれど、ただただ情報発信をするより、セミナー開催という目的があった方がずっと集客が上手くいくというのが、僕自身取り組んでみての感想です。
今回は、僕がセミナーに取り組んでみて得られたメリットを4つ、お伝えさせていただきます。お読みいただければ、セミナーに取り組んだ方がいい理由がお分かりになると思います。
セミナー集客のコツや立ち上げ方については以下の記事でも解説しているので、ぜひ併せてお読みくださいね。
認知と集客をしなければならない状況に追い込まれる
集客活動と認知活動は似ているようで違います。
集客とは「感情的に買う準備ができている状態」と考えればいいです。感情的に、というのがポイントで、売り手に対して一定の信頼がなければものを買ってもらうのは難しい。
そこで、売り手自身の認知度アップが必要になってくるわけです。
あなた自身も、素性が分からない、信頼できなさそうな人からものを買うのは抵抗があるのではないでしょうか? ですから認知を高めて、見込み客に対しある程度の信頼性を担保しておく必要があるのです。
これが認知活動…なのですが、これら2つを混同して、認知もままならないのに集客のための情報発信をしてなんの反応も得られない、ということになってしまいがちです。
セミナーを行う場合も同様。セミナー集客の確度をアップさせるには、まず自分自身の認知を高めなければいけません。
売る→そのために集客をする→そのために認知度を高める、という3ステップが大きくあります。
ズバリ考えたいのが、セミナーの目的です。当然ながら、その先にある商品・サービスを売ることが、セミナーを開く本来の目的であるはずですよね? 見方によれば、セミナーそのものが商品と考えることもできるでしょう。
つまりセミナーは、売上を上げるための最重要ステップの1つです。
セミナーを行う=売上という目的が決まれば、認知を高める→集客を行うという一連の流れをやらざるを得ない状況に追い込まれます。すると、必然的にビジネスのPDCAサイクルを高速で回す習慣が身についてくるでしょう。
求められているサービスなのかどうか分かる
認知がついてきていよいよセミナー集客を行う段階になっても、悲しきかな、どんなにいい内容でも人が集まらないことは多々あります。
どれだけニーズをリサーチしていたとしても、出してみるまでどんな反応が得られるか分からないのが現実です。それが、ビジネスの面白いところでもあるのですが。
セミナー内容を緻密に考えてから認知・集客活動を行なっても、かけた時間が無駄になってしまう可能性があるわけです。
ですからオススメの取り組み方は、セミナー内容は枠くらいを決めておいて、ガンガン集客攻勢をかけることです。
細かい中身は、1人でも集まった段階で時間を使って考える。逆に「これは求められていないな」と分かれば、さっさとクローズしてしまえばいいんです。
そしてまた別のセミナーを立ち上げる。この方が時間を効率的に使えます。
もちろん多少なりとも気落ちはしますが、ビジネスですから当たり外れはあります。必要以上に落ち込む必要はありません!
最初から「テストをしている」くらいの気持ちで取り組んでみてください。求められているか? いないか? を机上ではなく肌で知るデータ収集の場としても、セミナーは活用できるのです。
無目的に集客活動するより見込み客を集めやすい
人は自分にメリットがあると感じられなければ、重い腰を上げないものです。
ですから集客をするとき、見込み客となる人になんらかのメリットがなければ、ものを買ってもらえないしサービスにも申し込んでもらえません。
考えてみてください。
あなたはスーパーにいて、ソーセージの試食品を見て「美味しそう」と思いました。そして実際に試食をしてみたら美味しかった。今晩の料理に使おうと買い物カゴに入れました。他に必要なものも入れて、レジに持って行く。
この行動は言葉を変えると、「美味しい」そして「今晩の料理に使える」というメリットがあるから、なされていることだといえます。「子どもが喜ぶ顔が浮かんだ」という別のメリットもあるかもしれませんね。
先ほど、セミナーを開く目的を考えようとお伝えしました。もしあなたが行うセミナーが、見込み客集めのためのものであれば「試食」に当たります。セミナーそのものを商品として売りたい場合であれば、ソーセージがこれに当たります。
多くの人がこのような原理原則を押さえず、集客のための集客をしています。情報発信を毎日していれば、いつかものを買ってくれるという曖昧な期待をして。
しかし、よほど情報に強力なメリットがない限り、集客のための集客でものを買ってくれることはありません。
仮に試食品としてのセミナーの場合、認知・集客活動に時間を使うものの原価はかかっていません。なおかつきちんと得られるメリットがあるので、見込み客を集める役割も果たしています。まさにセミナーは試食品なんですね。
見込み客集めのための武器としてセミナーを活用する。そのような算段で取り組まれるといいと思います。
見込み客と継続的な関係を築きやすい
セミナーの最大のメリットはこれ。見込み客と継続的な関係を築きやすいこと。
どういうことかというと、セミナーは違う切り口で何回行ってもいいということです。あるいは、最初からシリーズ的な企画をしてもいいと思います。(もちろん、その先に売るべき商品・サービスがあるという目的を忘れずに!)
そのようにして、一度セミナーに参加してくれた見込み客をどんどん巻き込んでいくんです。
一度セミナーという「試食品」を試してみて、すぐに商品を買ってくれる人もいます。その一方で二度三度とあなたのメソッドに触れることで信用が貯蓄され、買ってくれるようになる人もいるわけです。
たとえそのときは買ってくれなくても、また別のセミナーであなたのメソッドにあらためて魅力を感じ、購入に至る場合もあるでしょう。
ただし、ずっと無料ないし安価のセミナーを続けるというのも考えものなので、しっかり戦略を組まなければいけないですけどね。
言葉が悪いかもしれませんが、僕がメンターの方から聞いて腑に落ちたのが「常に釣り堀に見込み客がいる状態を作る」という考え方です。
すぐに買ってもらえなくても、きっかけがあれば購入に転換する良質の見込み客をキープしておくということ。この「釣り堀活動」に、セミナーというのは非常に有効なのです。
焦って一度のセミナーで強引にものを買ってもらう必要もないと思います。
それよりも、「釣り堀」に養分を与えること。つまり魅力的なセミナーを次々と企画することに力を注いだ方が、結果的に売り込み感がなく、お客様に喜んでもらいながら自分も売上を上げられるようになるでしょう。
まとめ
僕自身はセミナー活動に注力し始めて3ヶ月ほどで、前述の「釣り堀」ができつつある状況です。あまり人を客、客というのは好きではないのですが、企画を考えて声をかければ、集まってくれそうな人がどんどん増えています。
それなりに労力も時間もかけてはいますが、ただただ情報発信をするよりも集客が“簡単”になってきました。楽というわけではなく成果が出やすい、という意味の簡単ですよ。
セミナーというだけでハードルの高さを感じ、取り組まない人が非常に多いです。僕自身もつい最近までそうでした。それまでにも取り組んではいたものの、一度や二度うまくいかないからといって「自分には向いていない」とほっぽり出していました。
ごく最近になり、主催企画が当たってからです。状況が大きく変わったのは。
分かったことがあります。
自分が実践して成果をまとめた内容でないと、集客に説得力がないということです。
やろうと思えば、他のセミナーや本などから学んだことをまとめてセッティングすることもできます。しかしそれでは、相手にとっても既視感があるものになってしまうから、参加のメリットを強く感じてもらえないんですね。
あなたが体験して得たメソッドだからこそ、新しい情報として見込み客の目に映るんです。
イチ、セミナーに苦手意識を持っていた人間の言葉として、ぜひ今回の内容を受け取ってください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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