ご覧いただきありがとうございます。マーケティングコンサルタントの大鹿です。
本記事では「マーケティング」という言葉を特別意識していただく必要はないですが、マーケティングでは一般的に【ターゲットを絞れ】といわれることが多いです。
お客様が僕やあなたのサービスを分かりやすく認知し、「これは自分のためのものだ」と感じてもらうために。
それは正しい考え方だし必要なことなのですが、だからといって
無理くり需要があるかどうかも分からないまとめ方
をしてしまう人が非常に多いです。お読みのあなたも、もしかしたら「まとめた」はいいものの認知にも集客にもつながっていないというジレンマを抱えているかもしれませんね。
結論、どう絞るかは自分だけが決めるものではないと僕は思います。需要があることが分かって、はじめて「まとめて」いけばいい。
今回は、まとめようとして小さくまとまってしまう落とし穴について、書いていきます。
人真似をすると信頼を損なう
巷を見渡せば特に個人起業家の多くが、一見素敵なキャッチフレーズを自分に立てています。「こんな人なら仕事を頼んでみたい」「この人のサービスを使ってみたい」と思わせるような、キャッチフレーズを。
でも、そうやって仕事がうまくいっている人のキャッチフレーズは、一朝一夕で生まれたものではありません。見込み客やお客様と接しながら、徐々にブラッシュアップさせていったものです。
ここに、落とし穴があります。
起業したての人が成功の結果だけを見て、人真似をしてしまうんですね。
それって成功した人が信頼を積み上げながら形成したキャッチフレーズだから、信頼がない。持っているスキルもお客様の質も違う人が表面だけなぞっても、まったく意味がないです。
たとえばネットビジネスの世界でよくあるのが、お金をまともに稼いでもいないのに知識だけ得たからといって「100万円の稼ぎ方を教えます」という人。(これ、本当にあるあるです)
実際、稼げてもいない人が稼ぎ方を教えるなんて、かえって信頼を損なってしまいますよね。くわばらくらばら…。
ありきたりなまとめ方になってしまう
これもあるあるなのですが、ありきたりなまとめ方になって「まとめた意味がない」ケースもよく見ます。
「10歳若返るサロン」「あなたのためのビジネスコーチ」ですとか。
うーん、うまくいえているようでどこにでもありそうなニュアンス。そう思いませんか?
このケースの落とし穴は、まとめようとするあまり自分の可能性を必要以上に狭めてしまうことです。
人間は自分が発した言葉の通りになる、といわれます。一種の自己暗示に近いですが、キャッチフレーズなどはそれ自体が自分で自分の振る舞いを決めてしまうものになります。
良い方向に自己暗示すればいいのですが、自分を小さく見積もってしまうとそれが自分自身を定義づけてしまう危険性があるんですね。
もし、今のあなたが必要以上に自分を小さく見積もっているのだとしたら、そしてそのせいで仕事がうまく回っていないのだとしたら…一度改め直した方がいいかもしれません。
見当違いな絞り方をしてしまうと仇になる
人真似のケースに近いのですが、見当違いな絞り方・まとめ方をしてしまう人も結構います。
たとえばですね。「山形県専門のWeb集客コンサルタント」ですとか。
ん? と思いませんか? 一見ていよくまとめられているように見えて、実は矛盾があるんです。
Webなら地域など関係なく全国の人を集客できるはずなのに、山形県でしか集客できないって、変ですよね。
「こんなことないでしょ〜」と思われたかもしれませんが、このケース、本当によくありますから(苦笑)。サラッとまとまっているだけに、気づかないだけです。もっとも、肩書きを見ても引っかかる部分がないので、意味がないのですが。
矛盾を突っつかれた瞬間、仇に変わってしまうので要注意です! あなたはそうなっていませんか? 自己診断してみてください。
まとめ方は他人が決めること
とても矛盾したことのように聞こえるかもしれませんが、自分でまとめないことです。
というのも、誰にとってあなたという存在、そしてその魅力が輝くのかなんて、自分では決められないからです。それは、他人が決めること。
勘違いしないでいただきたいのですが、自分の強みを持つのは必要なことです。しかしそれをまとめる・絞って伝える段階になると、他人というフィルターを通すわけですから
他人が自分をどう見ているか分からないとまとめようがない!
ということになります。
他人に自分の良さを気づかせてもらう機会を大事にしましょう。
僕もセミナー活動を始めたとき、話すことにそれほど自信がなかったのですが参加者の方から
「とても分かりやすい。◯◯さんも同じ題材でセミナーをしていたけど、あなたの方がわかりやすくて実践的だ」
といっていただけたことがありました。(◯◯さんは、僕の地元ではビッグネームの方です)
これは嬉しかったですし、「伝える分かりやすさ」が自分の武器なんだと、気付かされることにもなりました。そんなこと、思ってもみなかったのに。
自分や自分のサービスの需要なんて、使ってみてもらわないと分からないものです。どんどん人と接触すること。そして自分を知ること。
その中で、自分のまとめ方を知るのが遠回りのようで的確だと思います。
まとめるのは最大限に広げてから
ここまで、自分を小さく見積もって必要以上に可能性を広げないこと。そして他人に決めてもらうことが重要だと、お伝えしてきました。
では、今自分のまとめ方・ターゲットの絞り方に悩んでいる人はどうすればいいのか? というと、いったん広げてみる。最大限まで。
こういうとマーケティングの専門家みたいな人は「絞れ、絞れ」といってくるかもしれませんが、ここまでお伝えしてきた通り、無理くり絞ろうとすると本末転倒なことになりかねません。
むしろ広げてみて、他人のフィルターを通して自己認識するんです。そうすれば、「ここが自分のストロングポイントなんだ」というまとめ方が徐々に見つかってきます。
徐々に、とあえて書いたのはストロングポイントの発見は終わりのない作業だからです。
すでに成功している起業家でさえ、定期的に自分のあり方を刷新する作業を欠かさずやっています。なぜならやらないと、時代や新しい人たちにどんどん取り残されていくから。
でも、一生付き合っていく作業と思えば少し肩の荷が降りませんか?
まとめ
ここまで書いたことは、すべて僕自身悩んできたことです。なんなら、今も自分を広げている最中です(笑)。
どうにも絞れ! 絞れ! という定説がしっくりこなくて、ていよくまとめてしまうと「ライバルと何が違うんだろう?」という迷走状態になってしまって。
自分の良さなんて他人が決めるもの、と考え直してから、逆に自分の可能性が見えるようになりました。いや、今までもヒントはあったのでしょうけれど、アンテナが立つようになった、という方が正しいかもしれません。
いずれにしても、まとめようとすればするほどしっくりこないタイプの人もいます。ズバッとまとまる人もいるだけに気持ちが焦ってしまうこともあるのですが、自分は自分。他人は他人です。
今回のまとめ
自分の仕事やキャッチフレーズを無理やりまとめないこと
それは他人のフィルターを通して見つけるもの
自分のあり方がしっくりこないのなら絞らずに広げること
いわゆるマーケティング的な鉄則とは正反対のことをお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか? 今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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