元編集者として800件以上を取材。質問力で実店舗・中小企業様を選ばれる存在に導く、地域特化Webコンサルタントの大鹿です。
「ビジネスはお客様の課題解決だ」とはよく言われることですが、まずお客様の課題を知るために、聞くこと・質問することが大前提になりますよね。
高いスキルを身につけることも当然必要ですが…それを振るうべき課題を見誤ってしまうと、ぬかに釘を打つようで意味がない。
今回はビジネスにおける質問力の重要性と、お客様に必ず問いたい2つの質問について、お伝えさせていただきます。
本記事をお読みいただければ、お客様が抱える本当の課題と、それに対してあなたがすべきことが「見える化」できるようになると思うので、ぜひ最後までお読みください。
お客様の課題を浮き彫りにするのが質問力
冒頭にも書いた通り、お客様の課題を的確に知るためには、当たり前ですが聞くこと・質問することが欠かせませんよね。質問によって課題が分かるから、的確な解決策が浮かび上がってくるわけです。
けれど実際、どれだけの人間が、「質問して→課題を把握して→解決策を提示する」というシンプルなステップを、仕事に落とし込めているでしょうか?
「自分たちが提供できること」が先走ってしまい、それを必要としない相手にまで売り込みをかけることになります。相手は売り込みの気配を察知したとたん、警戒を始める。
「そこを口八丁手八丁で売ってくるのが商売人の仕事」という風潮がいまだに残っていますが…要らないものは要らないんです。
そう、要らないものは要らない。押し売りというやり方は、生活に必要な品々がまだまだ行き渡っていない戦後〜昭和には通用しましたが、現代の人々はすでにもので満たされています。
スーツを十分な数持っている人に高級スーツを売ろうと思っても、値段も相まって、そう簡単に売れるものではありませんよね。
質問①. 耐えがたいほどの悩み・痛み、抑えきれないほどの欲求は?
そこで「質問」の出番になってくるわけですが、実は世間でよくいう「お客様のニーズを探せ」という論理では、買ってもらうまでには微妙に足りない。
でも、「この微妙に足りない」が大きな壁だったりします。なぜかというと、ニーズ=必要性があったとしても、差し迫った状況や危機でなければ、買うには至らないから。
「うーん。たしかに(高級スーツを)1着持っていてもいいと思うこともあるけど、スーツは十分持ってるから、新しく仕立てるほどじゃないんだよなあ」と。こんな感情、あなた自身も感じたことがあるはずです。
こういうとき、
- 取引先から、服装のレベルで値踏みされた
- 同僚のアイツ、いつも身だしなみがよくて女性社員からチヤホヤされている
→「く、悔しい…!」
という感情が湧き起これば、「自分もワンランク上のスーツを買わなければ!」というウォンツ(欲求)を抱えることになります。
(会社員を長くしていたので、こんな例ですみません笑)
- 耐えがたいほどの悩み・痛みは何か?
- 抑えきれないほどの欲求は何か?
お客様がいま潜在的に抱えているウォンツ(欲求)について思いめぐらせ、感情を動かす言葉をぶつけるのが本当の「質問」です。
ウォンツ(欲求)は表には見えないことがほとんどなので、まずはお客様の生活や信念などを掘り下げる質問が必要になります。
本当に解決したい欲求を質問によってあぶり出し、その解決に向けてのサポートをする。
いわゆる「デキる営業マンは最初の雑談を大事にしている」というのも、まずお客様を知ることを優先しているからなんじゃないかと思います。
質問②. 自分のことをどういう存在だと思っているか?
これは前述のようなセールスをする段階での質問というより、商品やサービスをすでに利用してくれていて、ある程度信頼関係があるお客様に問いかけたいこと。
自分(あなた)のことをどういう存在だと思っているか?
たとえば、自分では「こういう方面のスキルが豊富だから、いつもお客様に頼られているんだ」と思っていても、お客様からすると「いつも連絡が早いし、人柄もいいから困ったとき頼りたくなる」という評価かもしれない。
仕事をお願いしたい会社を調べるときも、企業側は「サービス内容を細かく見て判断するはずだ」と思っているけれど、実は顧客は企業理念だったり、これまでの取引実績を重視していたりする。
- 自分(お店、企業)がこう思われているであろうこと
- お客様自身があなた(お店、企業)に対し抱いていること
は、往々にして違うことが多いです。
ここにズレがあると、あなたが打ち出すべき強みが適切なものでなかったり、お客様が必要としないものを提案してしまう原因になります。
それに、そのときの関係性や社会の状況によっても変わってくる点だと思うので、「自分はお客様にどう思われているのか?」という質問は、折に触れてしておきたいものですね。
まとめ
お客様自身のことや、お客様とあなたとの求められる接点を知らなければ、本当の課題解決をするのは難しいです。僕自身、常々感じていることでもあります。
どうすればお客様に満足してもらうことができるのか? と思いめぐらせることはもちろん大切ですが、じゃあ具体的にどうすれば? というとき、今回お伝えした2つの質問を、意識してみていただければ。
- 耐えがたいほどの悩み・痛み、抑えきれないほどの欲求は?
- 自分のことをどういう存在だと思っているか?
お客様さえ表面上気づいていないような、深い課題の解決をサポートすることで、本当に信頼される仕事ができると思います。
自分自身のやりがいを引き寄せることにもなるので、ぜひ、お客様に投げかけてみてくださいね。
ではでは。
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