ご覧いただきありがとうございます。マーケティングコンサルタントの大鹿です。
今回は、「自分のサービスに高く買ってもらう価値なんて、あるのだろうか？」と悩んでいる駆け出し起業家の方へ、心が軽くなるような内容をお届けします。
あの人は自分と似たようなサービスをあれだけ高く売っている。けれど自分にはまだスキルも実績もないから、高く売ってはお客様に悪い気がする…というような感情を持ったことはありませんか？
自信を持って売れ！ なんてここでマッチョな言い方をするつもりはありません。いきなりマインドは切り替わるとも思えません。
というのも、僕自身、自分のサービスを「安く見積もる」クセがあったから。自分の価値を自分自身が高く感じられるようになるまで、ずいぶん時間がかかりました。
本記事では僕がどのように変わったのか経験談をお伝えさせていただきます。同じように悩んでいるあなたへの処方箋になればうれしいです。
オンライン環境をシャットアウトして良かったこと
僕は起業前から、オンラインのビジネスだけで飯が食えるようになれればいいな、と思って副業を始めました。
しかしSNSを筆頭に、オンライン上には圧倒的な実績を持つ猛者がゴロゴロいて、これから始める自分がこんなところに追随できるのだろうか？ と悩む毎日でした。
「あなたはあなたのことを求めてくれる人と信頼関係を築くべきだ」。そのように諭してくれる方もいましたし言葉では分かっているつもりでしたが、ではそんな自分の“理想のお客様”とどう出会えばいいのか？ というと答えは出ず。
ビジネスが上手くいかないことに焦っているうちに、スゴい人間はいくらでも現れ、「スキルが足りないから追いつけないんだ」と勘違いをした僕はノウハウを貪るようになりました。
今はまったくそんなことはないのですが、かつての僕のような人間はいくらでもいます。それに、ネットの中にいる顔の見えない「スゴい人間」の真偽も、怪しいものだということがよく分かりました。
ある時、お世話になっている方から「ネットは確かに多くの人にリーチできるが、人と信頼関係を作るならリアルの方が早いし確実だ」と聞いて、方針転換。
オンラインから入ってくる情報は自分に悪い影響を与える方が多く、ほどほどにとどめてシャットアウトしてしまって良かったと思います。実際、地元を中心にリアルで人脈を作る活動をした方が、よほど自分の認知を広げたり仕事を獲得するスピードが速かったのです。
もちろん、オンラインでビジネス活動する方が得意という人もいますしそれは適正です。現に現在の僕は、オンラインもリアルもどちらにも取り組んでいます。
しかしよくお伝えさせていただくのは、「無目的にネットの利便性を信じてもビジネスは上手くいかない」ということ。そして、リアルな人付き合いの方が得意であればそちらを伸ばした方がいいということです。早く、お金に変わりますからね。
頭から話の方向性が飛びましたが、言いたいことはこうです。
自分が自分を生かせる場所を見つけてはじめて、自分の価値が分かる。
もしあなたが「他の人と比べて自分の価値は低い」と感じているようなら、自分が自分を本当に生かせる場所にいないのかもしれません。そしてそれは、僕のように、今までとは180度違う場所かもしれません。
窮屈さを感じているなら、視野を広げてみてください。あるいはもっと狭めてみてもいいと思います。あなたの価値を分かってもらえる、ごくごく小さな場所があるかもしれません。
いずれにしても、今いる場所を疑ってみることです。
小さく始めて大きな喜びを得られた
その後、良い出会いもあって短期間ですがコンサルティングの案件を得られたり、今も続く業務提携の仕事に携わることになりました。
自分に仕事をくださる方には感謝しています。しかしそれ以上に僕が自分の価値を本当の意味で感じられたのは、自分自身のビジネスとして、セミナー活動を始めてからです。それほど前のことではありません。
ライティングのセミナーを開けば、それまでリアルで関係を築いていた方々がどんどん来てくれる。「話が分かりやすい」「すぐ実践します」とうれしい感想を寄せてくれる。
ひょっとしてこれは「当たり」なのかもと思いオンラインの研修サイトに掲示してみたら、やはり少しずつお客様が集まってくれます。そして同様に「話が分かりやすい」と言ってくださいました。
実はそれ以前にもセミナーを募集したことはあるし広告も出したことがあるのですが、鳴かず飛ばずで。だからこそ「当たり」の感触を得られたときの気持ちは、ひとしおのものでした。
このセミナー自体は集客目的ということもあり、大きな額はいただいていません。いわば小さく始めたものです。
それでも、お客様の感想を聞く限り、値段以上のものを受け取っていただいていると確信しています。何より僕自身がセミナー内容に、値段以上の価値を感じられることになりました。
「これは本来、もっと高く売ってもいいほどの価値があるんだ！」と。まあ、まだまだ集客の武器として活躍してもらわなければいけないので、当面はこのままですが。
この経験からお伝えできることは、あなたが販売するサービスに、今高く値付けする勇気がなければ、安くてもいいということです。
しかし売ってみてください。売り続けてみてください。もしかしたら当たらないかもしれません。
それでも諦めず、別のサービスを作るなり、ターゲットや切り口を変えるなどして売り続けること。そして1つでも上手くいく兆しを掴み、あなたがサービス、そしてあなた自身の価値を高く感じられるまで売り続けるのです。
だんだん、自分を低く見積もっていたことが遠い過去のようになっていますから。・・・いや、遠い過去というのは比喩なので、ガンガン勢いをつけてスピード感を持ってやってみてください（笑）。
とにかく、自分を取り巻いていた価値に関わる自己認識が、必ず変わります。
「ここだけは突き抜けられる」という得意が見つかった
自分自身に価値を感じられるようになると、二次的に得られるものがあります。それは、あなたの得意です。
得意なことなんて自分で把握しているよ…と思われたかもしれません。おっしゃる通り、それもあなたが思っているあなたの得意です。ここで分かるのは、お客様があなたに対して抱く得意のことです。
もしかしたらあなた自身が思っている得意と、お客様があなたに対して感じている得意は同じかもしれない。しかし、「それが自分の長所だったんだ」と、違いから気づかされることもまたあります。
僕自身がそうでした。前述もしましたが、ライティングを題材にしたセミナー活動を始めてから、「話が分かりやすい」と言ってくださる方が非常に多いのです。
会社員時代から人に物事を教えるのは得意な方でしたが、いわゆるスピーキング力に自信を持っていたわけではありません。インタビューの仕事もしているけれど、それによって培ってきたのはどちらかというと聞き手としての能力です。
ですから、「話が分かりやすい」というのは僕自身にとって未知のものを発見したかのような喜びでした。
僕はライターの仕事もしていますが、自分の文章に絶対に自信を持っているわけではありません。書くのも、おそらく遅筆な方です。自分より上手なライターが山ほどいることも分かっています。
それでも、書くことを分かりやすく教えることは、他人の目線から見ても上手といっていただけるレベルだったのです。
これによって得た気づきは、書くことそのものでは難しいかもしれないが、「書くことを教えること」なら突き抜けられるかもしれない、ということです。
先ほど「売り続けてください」とお伝えしましたよね。
続けているうちにお客様からの声や感想が集まり、自分自身の価値や得意に気づくことになるんです。それが示唆するのは、あなた自身の新しい一面です。
お客様の声・感想から、新たなサービスのヒントを得られるかもしれません。あなたすでにが把握していた得意と、お客様から気づかされた得意がかけ合わされることになるわけですから。
そう考えると、ワクワクしてきませんか？ もうここまでくれば、自分を低く見積もるなんてこと、なくなりますから。
あなたを求めている人がいる！
僕は、今回お伝えしてきたような活動を通して、僕のことを求めてくれる人がどんな人なのかが鮮明に分かりました。まあ、どうアプローチするかは考えなければいけないし、いつでも悩みどころですけどね（汗）。
それでも、まるで誰も分かってくれないような暗闇の中を歩んでいくよりはずっとマシです。
ここまでの大事な要点をまとめると、
- 自分が自分を生かせる場所を見つけてはじめて、自分の価値が分かる
- 自分自身の価値を高く感じられるまで売り続けることが大切
- お客様が、あなた自身気づいていなかった得意に気づかせてくれる
冒頭でも書きましたが、自分の価値を低く見積もっているときほど、自分の外側に解決策を求めてしまいます。過去の僕のような、知識やノウハウを片っ端からかき集めるようなことです。
もし、あなたが自分の価値について今悩んでいるなら、逆説的かもしれませんが僕のような愚行は犯さないでください。
知識やノウハウは無限に出てきます。手に入れれば手に入れるだけ活用する時間もなくなります。なぜなら僕らに与えられた時間は一律24時間で、知識やノウハウに捧げ続けられる余裕なんてないですから。
起業家の目的は、売上と利益を上げることです。
まずはあなたがあなたの価値を注げる場所を見つけてください。
視点を広げる。狭める。まるっと変えてみる。兆しが見つかれば、必ずあなたを求めてくれる人と出会うことができます。
今回は自分語りのようになってしまいましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コメント