あなたが手に入れるスキルはよりステージが高い人と出会うためのツール

経済産業省がリスキリングと言う人材育成の手法を推奨しています。

リスキリングとは、これまでの社会の延長線上にはない予測不能の変化に対応するため、スキルの再教育・再開発に取り組むと言うもの。予測不能の変化の代表的な動きとしては、DX化・デジタル化が挙げられます。

しかし、ここで見失ってはいけないのが、スキルを手にする目的が何なのか? と言う事。社会が求める事と私たち自身が求めることは、必ずしも一致しません。

だからこそ僕たちのWill、つまり意志を再確認する必要があります。

スキル偏重が目立つ今だからこそ、何のためにそれを手に入れるのか、キャリアについて改めて考えてみませんか?

目次

誰のためにスキルを手にするのか?

僕自身、さまざまな教材や本にのべつまくなしに手をつけては、中途半端になって身に付かないと言うことがよくありました。

他人と比較をして、「自分もスキルを手に入れて追いつかなければいけない」というように、終わりのないレースをしているようでした。

また、自分の周りにもそのような人間が多く、そのあり方に疑いを持つこともありませんでした。

しかしこれは誤りで、いつまでも準備運動をしているようなものでした。ゴールも決めずに寄り道ばかりしているようなもので。

きっちり自分のやりたいことができている人、また使命感を持って仕事をしている人と出会うことで、徐々にそんな自分が変わっていったように思います。

何のためにスキルアップをするのだろう? それは誰のためのものなんだろう? と言うと、あくまで自分のためにすることですよね。

目標が定まっている人は、走りながら何が足りないのかを考え、スキルが必要と判断すればそれを習得しようとします。つまりまず自分の目的・目標ありきです。

先に触れたリスキリングにしても、予測不能の変化に適用すると言う目的があるわけですが、予想はできても正解を当てることはできません。

こうした非連続な変化の前では、社会のレールがあったこれまで以上に、僕たち自身のWill、意志を考える必要があると思います。

「終わりを思い描くことからはじめる」

自己啓発の名著『7つの習慣』には、第二の習慣として「終わりを思い描くことからはじめる」と言う原則があります。

文字通り、自らが実現したいことありきで、スキル・人間性・人脈などの資源を整備していこうと言うものです。人生と言う大きなスケールにおいても同様ですね。

第二の習慣のなかでは、「すべてのものは二度つくられる」とも書かれています。

これは、人はまず理想像を頭の中で思い描き(1度目)、くっきりイメージができてから実現に向けて行動する(2度目)と言う意味。

家をイメージするとわかりやすいと思います。家を建てる時、「こんな家にしたい」と言う設計図を建築士とすり合わせてから、施工をお願いするはずです。

例えば起業も同じですね。誰もがやりたいこと・実現したいことがあって、起業を志すはずです。

僕は、地元の活性化になることがしたくて起業をしました。

しかし、会社の看板もない自分には何より信用がありません。そこで、戦略的に信用を作るための行動を取ってきました。信用を作るために取り組んできた事は大きく以下のことです。

  • 実績をつくる
  • 権威を身につける
  • お客様の声を集める
  • 自社メディアで発信をする
  • 地域性のある活動をする
  • 一貫性を持って行動する
  • 人前に出まくる

これらは、同じ道を志しているメンターから教わり、実践してきたことです。成功のモデルケースがあったおかげで、正しいか正しくないか疑うことなく取り組みました。

セミナー活動を通して人前に立ち、自分で交流会を主催して多くの人と会い、現在のようにブログで情報発信をしていたら、いつの間にか「あいつは変わった奴だ」と言う評判が広がっていったのです。

これらのおかげで、少しは名前が売れ、少なくとも起業当初よりは人脈を増やしやすい状況になっています。まだまだ道の途中ですが、多くの味方がいるだけやりたい事がやりやすくなったと思います。

逆に、最初からこのような地図がなかったらと思うとゾッとするくらい。

理想を実現するために、何が必要なのかを洗い出すこと。それは一見面倒な作業なのですが、避けては通れない道だと思って取り組むことをおすすめします。

持っているものをテーブルに並べてみる

案外できていないのが、自分の持っているスキルや経験をテーブルに並べる作業です。

営業やライティングのような共通言語のようなスキルは思い浮かべやすいと思います。

一方、例えば大きなプロジェクトをやり遂げた経験や多国籍間で仕事をしてきた経験など、一言で表現しづらいものはスキルとみなさないことが多いものです。けれどこういったものも立派なスキルですよね。

株式会社学びデザイン・荒木博行氏著『独学の地図』に「ラーニングパレット」と言う概念が登場します。

これは、自分が過去に身に付けたスキルや得た経験を文字通りパレットのように書き出すとともに、将来必要とされるであろうスキルを検討するフレームワークです。

試しに僕も書き出してみたので、ご参考までに以下をご覧ください。

将来に必要とされるスキルは、自分の目的から逆算して競争力のあるもの、あるいは市場価値を高めるものである必要があります。

自分を棚卸しするみたいで難しかったのですが、これまでのキャリアを振り返って、自分自身を整理できたので自信にもなりました。

あなたもぜひ、自分の棚卸しをして、今ある価値のあるスキル、不足しているスキルを洗い出してみると良いでしょう。

そうすることで、目的からぶれないキャリアを形成できます。

ステージが高い人と付き合うために

再三お伝えしてきましたが、あなたは自分のスキルを何のために使いたいですか?

自己アピールのため? 見栄を張るため?

そうではないと思います。ちょっと厳しい書き方をしますが、他人より上に立つためにスキルをアピールする人って多いです。身につけることが手段ではなく目的になってしまって。

でも、どんなにスキルを身につけようとしても、たった1人にできることには限界があります。

僕はよりステージが高い人と付き合うためにスキルを磨いています。自分自身のプレゼンス(影響力)を高めようと思えば、ステージが上の人と見合うだけの力を身につけなければならないから。

そして、できることや関われることをもっともっと増やしたい! その先には、今以上のワクワクが待っているはずたがら。

スキルはあくまでツールであり通行手形であり「信用」の入口です。ただただ盲目的にスキルセットを増やしたところで、信用を生むための根拠にはなりません。

あくまでそれをどう、なんのために活用するかが大事。だから先にご紹介したラーニングパレットなどを使って、将来にわたるキャリア設計をしていく必要があるのです。

2年後、3年後の世の中がどうなっているかすら分からない今。予測不能な未来に正確に手を打つことは難しいと思います。

責任を取れるのは僕たち自身がどうしたいか? という意志だけ。少なくとも将来、レベルの高い人たちとアライアンスを組めるだけの力があれば、柔軟に乗り切れると思いませんか?

まとめ

今回はキャリアについて書いてみました。

広告を見れば「在宅ワークで月◯万円」「未経験から半年で◯万円」というような情弱向けの情報が流れています。

でも、本当に立派なスキルを持って活躍している人ほど、そういう口当たりのいい情報を斜めに見ています。むしろ、泥臭く行動量を積み上げるしかない、というくらい。

そもそも、国が旗を振っているからとか、流行っているからと言う理由と、あなた自身のことは本質的には関係がないはずです。向き不向きもあるでしょう。

大切なのは、自分自身のキャリア、そして人生に自ら責任を持つことです。誰も僕たちを助けてはくれません。僕たちを助けることができるのは僕たちだけです。

そう考えれば、僕たちのWill=意志について、どれだけ考えても考えすぎと言う事はありません。

今回のまとめ

  • 「終わりを思い描くことから始める」。理想を実現するために何が必要なのかを洗い出そう
  • 言語化しやすいスキルもそうでない経験もざっくばらんにすべてテーブルに並べるのがコツ
  • スキルはあくまで信用の入口。そして自分よりステージが高い人と付き合うためのツール

スキルアップを考えるときはこれら3つのポイントを生かしてみてください。そうすれば、ブレのないキャリア形成ができるようになります!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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