ご覧いただきありがとうございます。マーケティングコンサルタントの大鹿です。
今回は移住予定者など、これから地方での起業を考えている方にとって気づきになる情報をお届けします。
地方起業、あるいは田舎起業について調べていると、決まって「競合が少ないからチャンスがある」と書かれていることが多いです。おおむねどのような情報にもあることなので、「右へならえ」で発信されている内容だと思うのですが…
そんなことはまったくないです。
なぜなら、よく考えてみてください。
地方だって田舎だって企業はあるし、毎年何千人という人が起業しているのです。地方だけ、田舎だけ起業家が少ない、なんてことはありません。ただ絶対数が都会に比べて少ないというだけです。
ですから都会・地方関係なく、競合がいることを踏まえてしっかりビジネスモデルを練らないといけません。
そもそも地方はマーケットが小さく、マーケットが大きい都会のように、ニッチな事業で“すき間をつつく”ことが難しいです。むしろ、ある程度オールマイティに仕事ができる方が好まれます。
ボリバレントな事業性を持ったうえで、尖った強みや専門性があるのが正解。よほどの過疎地域なら競合がいないかもしれませんが、今度はそれが事業として成り立つかどうかを考えなければいけない。
たとえば僕の住んでいる地方都市だと、決して大きくないマーケットを歴史ある地元大手が占めてしまっていることが多いです。それも、広範囲にわたって。
僕自身、地方にUターン起業した身です。地方の小さいマーケットに後発で参入していくことは、かなり難しいと肌で感じています。起業を成り立たせることは、そんなに簡単ではないです。
現在進行形でいろいろと試行錯誤しているなかですが、心がけていることが2つあります。それは
- 自分ができて成果が出やすいことで収入源を作る
- “すき間をつつく”のではなく自分のビジネスを作る
この2つを両立させることです。それと、腰を落ち着けてじっくり起業に取り組むことですね。
当然ながら、事業を成り立たせる以前に生活のためのお金が必要です。これは自分ができてお金に変えられる仕事を貪欲に取りに行く。
よほど貯金や開業資金に余裕があるならいざ知らず(よほど、のものです)、当座のお金を稼ぐことに選り好みはしていられないはずです。
厳しいようですが、ここで変なこだわりを持っても資金がじりじりとショートしていくだけです。もし僕と同じ立場の方であれば、業務提携でも小さなアルバイト的な仕事でも、とにかくこなすようにしてください。
実践しないことにはせっかく持っている能力やリソースも埃をかぶっていくだけですから。会社員をしながら、複業で小さくビジネスを動かすのも正解だと思います。
そして暮らしているお金を確保しながら、自分のビジネスを作っていきましょう。「自分のビジネス」というとアバウトないい方ですが、
マーケット(人)に、これまでなかった新しい習慣を作る
ということです。
どうしても地方は新しいもの・それまでなかったものを受け入れるのに抵抗があるものです。ですから腰を落ち着けてじっくり取り組むことが大事。
たとえば、僕の場合だとセミナー活動をしながら、地元マーケットに新しい習慣を作ろうと努めています。これは自分の認知度拡大にも集客にもなりますし、1つ目指している教育事業の土台にもなるものとして取り組んでいます。
よく、地方移住して起業に成功した方の事例などを見るのですが、だいたいがすでに革新的なリソースや卓越したスキルを持っているか、時間をかけて移住地と関係性を作ってきた人のどちらかです。
前者のタイプの場合、ぶっちゃけると、どこであっても成功できるくらいのものを持っています。2拠点で生活できている人が多いのも、そのためですね。
地方起業の成功事例だけに目を奪われてしまうと、痛い思いをしてしまうと思います。僕は最初から「そんなことはない」と考えていましたが、事実、本当に甘くないですから。
だから地方で起業するな、移住するな、というのではなく、自分自身が経験者として「ちゃんと考えて、腰を落ち着けて行動して欲しい」と想うわけです。
今はどこでも自分の意志で住む場所を選べる時代です。
都会から落ち着ける田舎に移り、生活の質を変えて僕は本当に満たされています。もう、都会で仕事をすることはあっても戻って暮らすことは考えられません。
いいですよ、地方。ただ、焦らないで。
僕がUターン起業をする前に、してこなかった反省点は2つ。
1つは、地方(僕の場合は地元ですが)を知ること。どんな人たちがいてどんなマーケットがあるのか時間をかけて知ることです。できれば体験する。
もう1つは、人脈を作ること。住む場所を変えてまでビジネスを興すのは本当に大変です。ですから、協力者を探し関係を育むことが何より大切だと考えます。
まとめ
- 「地方は競合が少ない」はウソです。甘い言葉に乗せられないように
- 自分ができることでお金を稼ぎながら、自分のビジネスを作りましょう
- 時間をかけて地方と関係性を作り、マーケットを知りましょう
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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