経営コンサルタント・マーケッターの神田昌典さんが発行している洋書の翻訳・要約、『洋書トライアスロン』というものを好んで聞いています。
『The Smarter Startup』という洋書の中に、駆け出しの起業家にとって役立つ内容があったので、今回はシェアさせていただきますね。
オンラインビジネスモデルは、3つのパターンの組み合わせ。そして計7つ。
そのままではありますが、オンラインビジネスモデルの根幹は非常にシンプルで、それは3つのパターンとその組み合わせ7つで説明できるというものです。
さっそく、まず3つのパターンをお伝えすると、
- Products(商品・「コンテンツ」のような無形商品も含む)
- Service(仕組みの提供)
- Trade(売り手と買い手の仲介)
Productsはそのまま商品を販売して利益を得るビジネスモデル。Serviceは斬新な仕組みを販売するもので、ここでは分かりやすい例として「サブスクリプション」(定期契約モデル)が挙げられていました。
この2つだけでも、商品×サブスクで、「いちいち買わなくても利用し放題」なビジネスモデルが想像できませんか?
僕は音楽をよく聴くので、Appleの音楽サブスク「Apple Music」を利用しています。
CDや楽曲データを「購入」するのが当たり前だったところに、月額980円でいろんな音楽が聴き放題になったのですから、当初衝撃を覚えた記憶があります。
むしろiPodから始まったデータで聴く音楽の文化は、すべてApple Musicによるサブスクモデルの布石だったのではないか? と思えるくらい。
さて、話を戻してTradeが少し分かりにくいかもしれませんが、要は仲介業と考えればいいです。保険の代理店ですとか。
商社も、新たな商流を作る・つなぐという意味ではTradeに含まれるかもしれません。
Tradeをするにもモノ、つまりProductsが必然的に必要になりますから、この2つは切っても切り離せない関係ですね。
これを『The Smarter Startup』では「マーケットプレイスが生まれる」と表現しています。
Productsを販売しようにも自社には販売力がない。どこか販売できるプラットフォームはないか? と思案したときに頭に浮かぶのが、そう。Amazonや楽天です。
巨大なオンライン市場であるAmazonや楽天は、まさにマーケットプレイス。分かりやすくいうと「市場」ですよね。
また、Tradeには飲食店と消費者をつなぐUber Eatsなども例として紹介されていましたが、昨今ではサブスクモデルも運用されているのでTrade×Serviceともいえます。
どうですか? こうして3つのパターンでビジネスモデルを読み解いていくと、面白くないですか?
あれ? 最初に「7つ」と書いてあったけど、3つの組み合わせでは6つでは?
と思われたかもしれませんが、最強の組み合わせはProducts×Service×Tradeのすべてを兼ね備えたもの。
自社商品を持っていて販売の仕組みとプラットフォームを持っているもの、というと世界中探しても数限られると思いますが、代表例がAmazonとGoogleです。
Amazonは世界最大のオンライン市場で、Amazon Primeなどに代表される定期の仕組みがありますし、Kindle(電子ブックリーダー)のようなフィジカルな商品もあります。
Amazonの目を見張るところは、3つのパターンのどの入口から入っていっても、ビジネスモデルが有機的につながる点です。
Kindle(Products)を持っていれば必然的に電子書籍を購入しますし(Trade)、
電子書籍を読むことが習慣になれば、「定期でいろいろ読めた方がラクだしおトクかも」とKindle Unlimited(定期購読サービス)を利用することになる。
Googleにしてもそう。よく練られているな、と感心しますよね。
独立した商品・サービス、あるいは事業が有機的に結びつき1つの構造体のようになることを、「エコシステム」と呼ぶそうです。
僕のような個人事業主に、さあエコシステムを作ることができるか? というと、ひとりでは難しいかもしれません。
でも、自分にはない能力を持つ人と手を取り合い、補完しあいながら1つのエコシステムを作ることは不可能なことじゃない。
あなたはにはそういった、補完しあえる関係性はありますか?
僕自身の課題でもあるのですが、たとえ今は誰かの補完であっても、また別のエコシステムにおいては、自分が主役で誰かが補完してくれるような素敵な関係を築いていけるといいですよね。
つまり、コミュニティ作りが大事ということです!
ちょっと『The Smarter Startup』の本筋とは違う結論になりましたが、僕が考えたのはそういうことです。
というわけで、まとめ。
- ビジネスモデルはProducts・Servive・Tradeの3つの組み合わせで説明できる
- 3つすべてを組み合わせた最強の「エコシステム」を持つのが、AmazonやGoogle
- ひとり起業家がエコシステムを作るためにはコミュニティ構築が大事
何かビジネスのヒントにしていただける点はあったでしょうか?
当然今すぐ新しいビジネスモデルが創造できるわけではないと思いますが、Products・Servive・Tradeのパターンで世の中のいろんなビジネスを見てみる。これをフレームワークとして考えてみる。
それだけでも、得られるものが大きいのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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