今回は、これから起業をする、あるいは起業したばかりという方に向けた内容です。
起業前後にはいろんな準備が必要だと思います。
店舗を持つ人は用地から店舗まで用立てなくてはならないし、人を雇わなくてはいけないかもしれないし、ホームページも立ち上げたいし…。
そのようなハード面の準備は必要不可欠ですが、“ソフト”の充実も大切にしたいところ。すなわち、起業・創業に関する知識を学んだり、地域のネットワークを広げたり、といったことです。
なかでも、起業前後を振り返って僕自身がやっておいて良かったと自信を持っていえるのは、地元の先輩経営者に話を聞き回ったことです。
僕自身が起業前後で取り組んだことをシェアさせていただくので、ぜひお役立ていただけるとうれしいです。
先輩経営者と話すことで得られるもの
「起業する前に経営者に会っておこう」「話を聞こう」というのは、割といろいろな場面で耳にすることです。
そんな物言いをされると押し付けがましくて気が進まない…という人もいるかもしれませんが、やはり僕が以前から知っている成功者も、経営者に会っていたと聞きます。
経営者との接点の作り方はのちほど書きますが、僕自身がお会いしてみて得られたことは、月並みですが先輩実践者として起業や経営の考え方、成功・失敗事例をお聞きできることですね。
そもそも、多くの人が起業前に会社員を経験されていると思いますが、自分の会社の社長と「経営者」として話をする機会は少ないはずです。会社のトップという立ち位置ではなく、経営の先輩としてコミュニケーションをすることは。
相手にとってみたら失礼かもしれないけれど、起業や経営を実践している先輩として話を聞くと、まったく違った発見があると思います。
- 自分の会社や社員をどのように考えているか?
- 営業と商品価値についての考え方
- 目標設定についての考え方
- お金についての考え方
などなど。
みんながみんな開けっぴろげに話してくれるかどうかというと分かりませんが、時には、本来お金を払って聞くようなことも惜しげもなく聞かせてくれます。(手土産くらいはお渡しした方がいいかもしれません)
特に、「お金」というテーマについては、経営というお金に直結した仕事が専門なだけあり、人によっていろいろな考え方があることが理解できます。
僕は自治体が開催する創業塾などにも参加し勉強してみましたが、お金の仕組みはともかく、その増やし方(売上と利益)については、経営者から聞く方が圧倒的に説得力がありました。
今もって、自分自身の考え方や情報発信のベースになっていることがいくつもあります。
経営者とネットワークを作る方法
今は経営者とネットワークを作るのに良い時代だと思います。電話やメールによるアポが難しくても、別の方法で直接関係構築ができ、会う約束を取り付けやすくなります。
僕自身が実践してみたり、メンターから聞いたりしたやり方を、ここではお伝えさせていただきますね。
SNSでコミュニケーションを重ねる
TwitterやFacebook、Linkedin(リンクトイン)など、SNSを活用されている経営者は多いです。時間こそかかりますが、SNS上でコミュニケーションを重ねることで、自然と「すでに見知ったような関係性」を作ることができ、リアルでの約束を取り付けやすくなります。
Facebookは承認制という仕様上、面識がない人とコミュニケーションをするのは難しいですが、Twitterであれば、アナログなやり方ですが検索で探すことができます。
僕のオススメは、Linkedinというビジネス特化型SNS。かつては名刺代わりに登録だけしているという方が多かったですが、現在はコミュニケーションツールとして活用しているユーザーが中心です。
ビジネス特化型ということもあり、メディア上ではビジネスの話題が活発。「地域名+経営」などと絞り込むことで、地域の経営者を効率よくサーチできるのも優れた利点だと思います。
僕自身、コロナ禍によりまだ実現できていませんが、Linkedin上でお会いする約束を取り付けられた方もいますよ。
note・アメーバブログなどのブログプラットフォームの活用
経営者がプラットフォームを活用し、個人で運営しているブログが、ネット上には多くあります。
代表的なものはnoteという媒体や、アメーバブログ。これらのブログプラットフォーム内を検索すれば企業経営者をサーチすることができます。
noteもブログも、SNSでいう「いいね」やコメントを付ける機能がありますから、SNSと同様、積極的にコミュニケーションを仕掛けるといいでしょう。
ブログランキングサービスの活用
ブログランキングという、個人がブログを媒体登録し、特定のテーマのもとで人気ランキングを競い合うというサービスがあります。
ブログランキングにはさまざまなユーザーが自身のブログを登録(参加)しています。「経営者」などと検索すれば、現役経営者が運営しているブログを簡単に探すことができますよ。
- にほんブログ村
- 人気ブログランキング
この2つが代表的なサービスです。気になる経営者を探すことができれば、コメント欄などを活用してコミュニケーションを重ねてみましょう。
ご紹介したツールは、すべて経営者個人と繋がれるという点で、非常に有効だと思います。
注意したいのは、経営者自身の目的は認知活動が中心であるということ。自分は「会いたい」と思っていても、相手にとってはそうではないと考えた方が賢明です。
それを踏まえたうえで、コミュニケーションを通して信頼関係を作り、適切なタイミングでお会いできないか? という提案をするといいですね。
一期一会で終わらず、関係性を持続しよう
せっかく経営者とお会いし、貴重な話を聞くことができたのなら、それだけで関係性を終わらせるのはもったいないですよね。
ですから引き続き関係を持続できるよう、SNSでつながる提案をしてみるといいです。
LINEはパーソナルツールゆえ難しい可能性が高いですし、Twitterはライトな関係性になってしまいがち。FacebookかLinkedinをお勧めします。
すでになんらかのツールでつながれているなら、今後も手を抜かずコミュニケーションを続けるといいですね。
一度リアルで見知った関係になれればそれまでより親密にコミュニケーションができますし、相手が自分のことを拡散してくれるような機会も増えます。
経営者は経営者のネットワークを持っているものですから、さらに関係性が広がっていくということも期待できますね。
僕自身は一度つながった関係を終わりにせず、主にFacebookを活用しながら持続に努めています。
そうすると、何かの機会でまたお会いして話したり、会合に誘われたり、ぶっちゃけると大きな仕事につながったこともあります。しかし仕事につながるのは、中長期におよぶコミュニケーションがあってこそ。
まずは、人と人との1対1の関係性を大事にしたいものです。
まとめ
会社員のときは先輩社員という仕事のモデルケースがいるように、起業したら先輩起業家というモデルケースがいると、なにかと参考になるものです。
会社の仕事が実地で学ばなければ成果を出せないのと同様、起業も経営も実践してみて分かることばかり。正直、起業したら困ることばかりです。
だからこそ先輩としての経験や、そこから導き出された考え方は貴重なデータになるのです。
合う・合わないはあると思いますし、いたずらに多くの経営者と会う必要もないと思います。ただ、同業種に限らず、異業種であっても考え方に共感・尊敬できる経営者から徹底的に吸収することをお勧めします。
(ちなみに僕が尊敬する方はまったくの異業種だったりします)
少しでも起業のヒントになれば幸いです。最後までにお読みいただき、ありがとうございました。
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