ご覧いただきありがとうございます。マーケティングコンサルタントの大鹿です。
起業をすると、自分より知識・経験のある人や高い技能を持った人なんていくらでもいることに気づきます。そんなとき、「自分の価値は低い」「自分のサービスは劣っているものだから低価格でいい」などと見積もっては自分自身を傷つけることになります。
今回お伝えしたいのは、業種の優劣とあなたの価値は決して比例しないということです。(そもそも業種の優劣ってなんだ? という話もありますが)
自分の価値について真剣に考えているからこそ、周りの人間を見て一喜一憂してしまうんですよね? あなたのその繊細さは武器になりますよ。
そっと、けれど納得がいくように、今からあなたの背中を押します。決して、自分自身を安く見積もらないで!
価値を感じるポイントは人それぞれ
たとえば美容室を思い出してみてください。僕の住んでいる田舎にも飲食店と並んで美容室は星の数ほどあります。
果たして、あなたはわざわざ、自分の地元でNo.1の技術を持つ美容室を探し出してまでそこに行くでしょうか? 近所ならいざ知らず、そこまではしませんよね。
また、決して美容室に技術だけを求めているわけではないはずです。自分の理想を丁寧にくみ取ってくれる、居心地がいい、店主とウマが合う、自宅から近い、などなどいろんな要素が複合的に絡み合って“行きつけ”を選んでいると思います。
そもそも技術の良し悪しなんて美容師でもない限り分からないです。
つまり、価値を感じるポイントは人それぞれだということです。理想を形にしてくれることに強く価値を感じるお客もいれば、店主が好きで通っているというお客もいるはずです。
ひるがえってあなたは、いつまでも知識を得たり技術を磨いたりすることに躍起になるのではなく、「自分のどんなところに人が価値を感じてくれるか」を知る活動をすべきなのです。
あなたに対する評価を思い出せるエピソードは?
では、どうやって自分にしかない価値を知ればいいのか。
1つめは、自分だけでできることです。あなたという人間性を、誰かが評価してくれたエピソードは過去になかったでしょうか?
たとえば、僕は時たまライターの仕事をしていますが、ライターとひと口にいっても
商品・サービスのウリを表現することが上手いセールスライタータイプもいれば、理路整然と物事を分かりやすく書くことが得意なWebライタータイプもいれば、緻密な取材力と構成力を持った記者タイプもいます。
僕は過去6年半、編集者をしていましたが当時は文章力に自信がなく、今も特別上手だと思っているわけでもありません(苦笑)。そして技術的に優れた人がいくらでもいることも分かっています。
ただ僕の場合、元編集者という職業柄、人が書き上げてきた原稿を添削するのは得意なんですね。たくさん文章を見てきたからだと思います。今も添削をする機会は多いですが「指摘と改善点がとても分かりやすい」といっていただけます。
今となっては同業でもある、その道のプロであるライターの方にも評価していただいたことがあるくらいです。不思議な感覚ですが。
実は、「あ、ライターといっても『書く』だけが価値じゃないんだな」とコペルニクス的転回で自分自身の価値を思い出したのはごく最近のこと(笑)。
こういうとちょっと偉そうな印象がするかもしれませんが、僕の価値は「教えるときに発揮される分かりやすさ」だったわけです。
あなたにも、こうした自分自身の人間性を評価されたエピソードはありませんか? 業種的優劣でなくても構いません。あくまでフォーカスするのは人間性の部分です。
どうでしょう?
お客様に自分について聞く機会を持つ
自分にしかない価値を知る方法の2つめは、ある意味もっと簡単で手っ取り早いです。
それは、お客様に直接、自分の良さを聞くこと。「見込み客になりそうな人」でもいいと思います。
「そんなこと聞かせてくれるかなあ…」と、疑問に思ったかもしれませんね。自分について聞くことだけが目的になってしまうと、確かにいやらしい印象を与えてしまうかもしれません。
ですから、あなたが精いっぱいのサービスを提供したあとで聞いてみるといいです。「このサービスに満足されましたか?」「どういった点が良かったですか?」と。
お客様が本当にサービスに価値を感じ、納得されていたら答えてくれるはずです。
以前、僕があるセミナーを開催したときのことです。参加していただいた方が、
「同じ題材のセミナーに参加したことがあるけど、大鹿さんの方がずっと分かりやすかった」
といってくださいました。その方が以前参加したという同じ題材のセミナー主催者は、地元では僕よりずっと有名な人です。それでも、僕の方が「分かりやすかった」という評価をいただけたわけですから、心の中でこっそりガッツポーズを決めていました(笑)。
そして、やはりこう思いました。自分の価値は「教えるときに発揮される分かりやすさ」なのだと。ちなみにそれからは、自分の良さをガツガツ聞いて回っています。
あなたは自分の価値について真剣に考えているわけですよね? 「精いっぱい出し切った」のなら、きっと自分の評価を聞いてみたくなるはずです。
ぜひ、遠慮せず聞いてみてください。
同業者との違いを知りたいときは
なお、あなたがもう自分の価値を必要以上に低く見積もらなくなったら、同業者との違いを知りたくなるタイミングがくると思います。
そのような場合も、やはりお客様に聞くのが手っ取り早いです。知っている同業者の名前をいくつか出してみて、
「どの人にどういう仕事を頼むか?」
「どのようなときに(ケースで)この人に仕事をお願いするか?」
と、聞いてみるといいでしょう。きっと違った答えが返ってくるはずです。
たぶん僕のケースでいうと、「美しく詩的な広告コピーを書いて欲しい」という要望に対しては僕じゃない自信があります(笑)。でも「添削を通してもっと書くことが上手くなりたい」というニーズに対しては、僕が選ばれる…かもしれません。
あなたのキャラクターを求めてくれる人がいる
あなた自身のキャラクターが他の誰とも違うように、お客様も自分にぴったりハマるキャラクターをサービス提供者に求めています。
なぜなら、人と接したりものを買ったりするにあたって、「どういう感情を得たいか?」は人それぞれだからです。
具体的にいいましょう。ダイエットのコーチを頼むとします。
ビシバシスパルタで指導して欲しい、そして短期間で結果を出したいという人は、自分をグイグイ引っ張ってくれる俺様系コーチに依頼するでしょう。
対して、ゆっくり時間がかかってでもいいからリバウンドしない体づくりを目指したい。なおかつ、自分に負けそうな自分を優しく労ってくれる人がいい、という人は、親身になって小さなことでも相談できるコーチに依頼するでしょう。
これさえもまだまだざっくばらんな分類です。もっと感情に機敏に、自分にふさわしい人を選ぶと思います。
さて、視点を変えてみてください。あなたが自分と付き合っている人それぞれに異なった感情を抱くように、あなたのキャラクターを求めてくれる人もきっといるのです。そして“ぴったりハマるキャラクター”こそがあなたの価値になるわけですね。
どうですか? 勇気が湧いてきましたか? 自分で自分の価値を、認められるようになってきたでしょうか?
まとめ
ここまで偉そうに書いてきておいてなんですが、僕も自分自身の価値については相当悩んできました。
お伝えしたようにライターとしては中途半端です。マーケティングコンサルタントと名乗っていますが自分よりマーケティングについて詳しい人も経験が豊富な人も多くいます。
自分と周囲との差に、思い悩んで思い悩んで…。
だからこそ「教えるときに発揮される分かりやすさ」に気づいたことは本当に天啓でした。また、起業キャリアは浅いですが浅い自分だからこそお客様に共感できることもあると知りました。
元編集者としてインタビュアーをしていたからか、元来「人の話に耳を傾けることが好き」という性質も、自分の価値だと今では考えています。
これらは、ライターやマーケティングといった業種の優劣だけでは推し図れないことです。
同じように、自分の価値について真剣に考えているあなただからこそ、視点を変えるだけで自分の価値に気づくことができるはずです。きっかけは今回お伝えさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?
少しでもあなたを勇気づけることになっていれば幸いです。
また「それでも自分の価値についてモヤモヤする」ということであれば、お気軽に無料相談へお問い合わせくださいね。僕が精いっぱい、あなたの背中を後押しします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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