元編集者として800件以上を取材。質問力で実店舗・中小企業様を選ばれる存在に導く、Web販促コンサルタントの大鹿です。
今回は、新規集客に四苦八苦する前にやるべき大切なことについて、お伝えします。特に、僕と同じ個人事業主や、中小企業様にとってお役に立てる内容です。
さて、売上をあげ続けるためには言わずもがな、集客活動がキモになりますが、集客は何も新規客だけが対象ではないですよね? 既存客への再アプローチも、集客活動に含まれます。
ところでこの既存客について、ちゃんと整理できているでしょうか? 「ちゃんと」というのは、どういう取引先で、担当は誰で、自分(自社)とどういう関係で、ある程度信頼関係があって…などということ。
もし整理できていないということなら、今回の記事、今後のビジネスをスケールさせるのに生かせると思いますよ! 眠っているビジネスチャンスを掘り起こす『人物相関図』の活用について、解説していきます。
人物相関図で既存人脈を整理する
既存人脈について、これまでの取引実績やリストはあるかもしれませんが、関係性まで踏み込んで整理されていないことも、多いと思います。それゆえに、既存客への営業が“なんとなく”になっていることも多いようです。
頭で覚えている既存客には再アプローチするけど、そうじゃない人にはしない。そんな曖昧さ。
僕もかつて営業マンをしていましたが、リストを見てもイマイチ無機質で、ふと相手の名刺を見てやっと「あ、こういう人だったな」と思い出すことがしばしばありました。
もしあなたの顧客リストがそういった無機質で曖昧なものになっているなら、改めて整理されることをオススメします。なぜかというと、既存の取引・面会に数的蓄積があれば、そこに再アプローチすることは新規集客よりずっと労力もコストもかからないから。
整理の仕方にもコツがあってこれが本記事の趣旨なのですが、『人物相関図』にしてしまうことです。
そう、映画やドラマ作品について、TVガイド誌などがよくまとめているアレ。誰と誰が愛し合っていて、ライバル関係で、親子関係で…みたいな。漫画の単行本なんかにも、書かれていますよね。
あの要領で、自分と既存客の関係をまとめるんです。関係性にフォーカスしたリストになるので、いやでも相手のことを思い出すきっかけになります。
僕も人から教わってやりましたが、名刺交換した人からSNSでつながった人、紹介で知り合った人、過去関係があった人…いまの仕事につながるであろう人は、すべて洗い直しました。
大変ですが、頭のなかだけに残していた関係性を含めて総括整理できるので、意味のある作業ですよ。
あとでも書きますが、人を整理するということは人の“悩み”を整理することにもなります。既存客の“悩み”を思い出すことができれば、「過去〜〜でお悩みでしたが、その後どうですか? あらたなお悩みはありませんか?」というように、スムーズに再アプローチすることができます。
見込み客も整理しよう
ここまでは過去取引のあったお客様という体で書きましたが、取引はない、けれど面識はあるというような「見込み客」も、既存人脈に含められます。
見込み客を常に抱えられている状態が、ビジネスでは理想といわれます。だからこそ、見込み客の状態や関係性をしっかり整理できていることは、ビジネスをスケールさせる生命線ともいえるでしょう。
おそらく整理し始めたら、過去取引のあったお客様より、見込み客の方が多くなるのではないでしょうか。
整理にはマインドマップが便利!
人物相関図にまとめる際は、マインドマップの活用が便利です。
マインドマップに詳しくない人のために簡単にご説明すると、中心に置いたテーマからアイデアを樹形図上につないで発想を膨らませるフレームワークです。今回のように、相関関係をまとめるのにも使えます。
人物相関図のマインドマップにおいて、中心にいるのはあなた。そこからいろんな人物を枝でつないでいって、これまでの関係性も補足していきましょう。
マインドマップを使うと無機質なリストにならず、相関関係を俯瞰しながら、なおかつ関係性もスッキリ整理できます。
マインドマップの上手な人は本当にきれいに図をまとめますが、最初は不慣れでもOK。もともとアイデアを膨らませるフレームワークですから、決まり事でアイデアを阻害させないことがポイントなのです。
とにかく、どんどん相関関係を書き出していきましょう。
マインドマップはなるべく大きめの紙に手書きするか、ネット上のツールであれば、「MindNode」というものが、無料で使えてかつPCでもスマホでもクラウドでデータ共有ができて使い勝手がいいです。
僕も「MindNode」は愛用しています。
“悩み”の相関図にもなる
人物相関図を書き出してみると分かることなのですが、マインドマップがそのまま“悩み”の相関図になります。
過去この顧客にはこんな悩みがあり、それを自分(自社)のこんな商品が解決の役に立った。あるいは見込み客でも、「この人はこんなことに悩んでいた。欲していた」というトピックがあるはずです。
ビジネスの基本は、人の悩みの解決ですよね。
一度これまでの人間関係をマップに洗い出したあと、再度“悩み”という観点で見返してみると、アプローチの切り口が浮かんでくることもあるでしょう。
また新しい商品・サービスが自分(自社)にあるのなら、誰の悩みの解決に最適かを洗い出すきっかけにもなります。
協力者・パートナーを整理することにもなる
ちなみに、今回は集客面メインでお話をしていますが、自分の協力者やパートナーを整理するのにも、人物相関図×マインドマップは活用できますよ。
たとえば僕のようなWeb関係の事業をしている人間なら、Webデザインをお願いしたら受けてくれそうな人はこの人だな、とか、「そういえばあの人、人脈が広かったからこの分野に明るい人を知らないかな」とか。
協力者・パートナーから集客につながることも多々ありますし、僕の場合は既存客も見込み客も協力者・パートナーも全部引っくるめて、相関図にしています。
ツテがないからこういう仕事がしたくてもできない。こういう仕事は、仮に受けられても自分の手に余る。そういった不安は、だいたい協力者やパートナーがいれば解決するものです。
どういう人が自分をバックアップしてくれるのか、相関図にしてしっかりアウトプットしておくだけでも、仕事に向き合う不安はずっと軽くなります。ぜひ、協力者・パートナー関係も整理してみてください。
まとめ
繰り返しですが、顧客リストが“なんとなく”にしかまとまっていないケースは非常に多いです。それで貴重な集客の機会が失われているとしたら、なんとももったいなチャンスロスですよね。
頭のなかにある人物関係を信用したくなる気持ちもすっごく理解できるのですが、図にアウトプットしてみると「あっ!」と気づくことが必ずあると思います。面倒かもしれませんが、人物相関図を作って俯瞰されることをオススメします。
今回のまとめ
- ドラマや漫画の要領で、既存人脈の人物相関図を作り、関係性を俯瞰しよう
- 人物相関図を作るにはマインドマップのフレームワークが便利!
- 人物相関図は、顧客関係だけでなく協力者・パートナーをまとめるのにも活用できる
以上の3つのポイントを生かし、眠っていたビジネスチャンスを、もう一度掘り起こしてみてください! 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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