元編集者として800件以上を取材。実店舗・中小企業様を選ばれる存在に導く、地域特化Webコンサルタントの大鹿です。
今回は、これからお店や会社のHP(ホームページ)制作を検討されている方へ、外注するか自社で作るか? を判断する際の1つの基準をお伝えさせていただきます。
アウトソーシングするとクオリティが高いHPができる反面、費用がかかります。その反面、最近は便利なツールがありますから、コストを押さえて自社でHP作成をすることも。
結局、費用との相談になるんですが、外注するか内製するかを考える際、見逃しがちなのが、「時間」もコストに入っているということです。
そもそもあなたのターゲットに対してHPは最優先で必要?
まず考えたいのは、「とりあえずHPかな?」と短絡的になる前に、自分のお店・会社にとってHPが最優先で必要なのか? を考えたいものです。
HPを作ったからといって、その日からバンバン検索されて来店が増えるというものではありません。(Web全般にそのような幻想を抱いている方が多いですが…そんなことはありえないです)
もちろんSEO=検索エンジン最適化という施策が必要になってきますが、検索エンジンは根本的に、ネット上であなたのお店・会社がどれだけ話題になっているのかを、表示の判断材料にしています。
HPは検索されてやっと、つまり受け身のメディア。そもそもあなたのビジネスを知ってもらいたい人に、適切に知ってもらう施策を打たない限り、HPはその効果を発揮しません。
地域密着でビジネスをされているなら、来て欲しいお客様がいるエリアにチラシを配布したり、地域の人を探して交流しやすいTwitterなどの方が、適正な場合があります。
HPを持っていることは1つの信頼材料にはなるので重要な施策ではありますが、「それが最優先か?」についてあらかじめ考えたいものです。
制作には「時間」もコストに入っている
これはお聞きした話なのですが、HP制作を検討される際、制作業者に外注するか自分で作るかを迷われる人が多いそうです。特に起業時、広告宣言はどうしても人材や設備投資より後回しになってしまうため、費用に余裕がないと。
こうしたときに考えたいのは、HPを作成するときに費やすのは、費用はもちろんのこと「時間」も天秤にかけたいということです。
業者に外注する場合、とても素人では作れないクオリティの高いデザイン・機能性のHPが上がってきますし、月々の基本的な管理をやってもらえる場合が多いです。
一方、自社で内製しようという際は、費用を押さえられる(ツールへの投資、ドメイン代・サーバー代のみ)。自分の目的をダイレクトに反映できるなどのメリットがあります。もちろん後者の場合、ある程度もスキルも必要ですが。
内製する場合に見落としがちなのが、特にお店などの場合、オーナー自身が手をかけることになるため、HP制作にかける「時間」が、費やすのに見合っているのかということ。
僕もブログをいくつか立ち上げてきた経験がありますが、仕組みを考えるのにも、実際に手を動かすのにも、多大な時間を要しました。
僕の場合は仕事柄、成果物もそれに至るまでの経験も必要ですが、ただ費用負担だけを考えて「じゃあ自分でやるか」と考えてしまうのは、ちょっと早計かな、と。
どんな地方でもHP制作会社は複数あるものですから、見積とサービス内容、アフターフォローを比較する。反対に、内製する場合はどういう工程がかかるのかを、綿密にシミュレーションすべきだと思います。
外注する場合は希望期日に上がってくるというメリットがありますが、内製の場合、時間をかけても思うように作れず、実務に追われてだんだん制作がおそろかになり、立ち上げが間延びしていくといったことも起こりえます。
HPの費用については、小規模事業者持続化補助金という助成金を使うことも可能ですから、特に費用面だけがネックの場合、いろいろな可能性をリサーチしてみるといいでしょう。
定期的な更新が信用を生む
さて、いざHPが立ち上がるめどが経っても、作れば終わりではありません。むしろ、立ち上げてからがスタートです。
HPは「ある」だけでは意味がなく、定期的に更新されていることで、お客様としても「このお店はちゃんと活動しているんだな」という安心感を得ます。
逆に、「営業時間がいまと違う」「行ってみたらメニューが違った」というような古い情報が載っていると、お客様の信用を劇的に落としてしまいます。クレームにも、なりかねませんよね。
もちろん、あなたにとって実務が最優先であることはもちろんですが、HPもネット上における立派な接客ですから、定期的に更新はしたいものです。
そのうえで、ブログ機能を設けている場合、更新の時間を「習慣化」してあげるといいです。定時に更新される情報があると、それを楽しみにしているお客様は「待ってました!」という気持ちになり、結果的にファンが増えることにつながるからです。
以下の記事はSNSがテーマですが、本題はSNSもHPも変わらない情報発信のキモについてお伝えしているので、ぜひ併せて読んでみてください。
まとめ
ものを買う、どこかへ出かけるというとき、現代はネットで調べて行動を起こすということがほとんどです。それだけにHPはあるに越したことはないですが、「いま、最優先で必要なのか?」は熟慮したいものです。
また、お伝えしたように費用がネックだからと内製するというのは多大な労力を要すので、「時間」がコストになることを、しっかりと織り込みたいもの。
HPを立ち上げたにしても更新しないと意味がないので、立ち上げから運用の計画まで、「とりあえず作る」前に、しっかりとシミュレーションしたいものです。
今回お伝えしたことが、これからHP制作を検討されている方のお役に立てば、うれしい限りです。お読みいただき、ありがとうございました。
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