元編集者として800件以上を取材。質問力で実店舗・中小企業様を選ばれる存在に導く、地域特化Webコンサルタントの大鹿です。
人間誰しも、常に漠然とした不安や恐怖を抱えていますよね。「この先、この事業はうまくいくのだろうか?」「自分では対処できないことがあって、足が前に進まない」といったこと。
“漠然”というのがキモで、「水道管が壊れた」みたいな差し迫った危機はなんとかして対処するのに、心のなかにある不安や恐怖は、抱えたままにしてしまいがちです。
先日、僕自身がまさに不安・恐怖と向き合うことがあったので、今回はその経験をシェアさせていただきます。不安・恐怖を補う術が分かることで、かえって自分自身の強みに気づけることがあるので、ぜひ参考にしていただけるとうれしいです。
望む結果を具体的にイメージし、書き出す
漠然と抱えていることが不安や恐怖を増長させている場合が、非常に多いです。けれど、じゃあ実際にその不安・恐怖に直面したとき、「それほど大きな問題じゃなかった」「素直に人の力を借りればよかったんだ」と気づくことも、あるはず。
結局、不安や恐怖を増長させているのは自分自身なんですよね。
僕のやっている仕事で、どうしても自分1人では対処できる能力がなく、仮に案件が獲得できたときにどう乗り越えていこう? と、頭のなかを不安が駆け巡っていることがありました。やりたいことではあるのに、モヤモヤしたまま放ったらかし。
「そのときが来れば、まあなんとかなるだろう」
自分に言い聞かせつつも、ふとしたときに「実際問題どうしようかな…」と悩むことが何度もありました。まだ「仮に」という未来の話であるにもかかわらず。
あるとき読んだ本に、こんな一説がありました。
『私は本当に◯◯したいのだけど、◯◯と想像すると怖くなってしまう』
これー! まさにドンピシャな感情。じゃあ、どう対処すれば…
→望む結果をイメージする(シミュレーションする)
自分1人では対処できない案件に直面したとき、どうすればそれを得られるか?
- 得意な人に協力してもらう
- 自分は自分にしかできないことを提供する
- 結果、案件を断り、ほかの誰かが代わりにやる場合より、お客様が幸せになる
人の力を借りることで、かえってお客様のためになるんだ、と気づきました。
力を貸してくれそうな人が、現実的に何人いるのかも洗い出してみました。実際、協力をお願いしたシーンを想像してみました。あれ? 案外なんとかなるかも。
具体的にイメージして、具体的に書き出してみれば、思っていたほど大きな問題ではなかったんです。逆算することで、解決への道筋が得られた。
先ほども書いたように、不安や恐怖を増長させている原因は、自分自身にありました。ついつい日々の忙しさに追われ、向き合うことを先延ばしにしていましたが、時間を作って、ちゃんと向き合うことが大事で。
特に、手を動かして望む結果を書き出すことで、いかに漠然とした感情が整理されるかが分かります。最近は1日5分、10分でも「書き出す時間」を作るようにし、その日抱えた不安や恐怖は、ノートにアウトプットするようにしています。
5分、10分をロスしても(と一見感じても)、ずっとモヤモヤを抱えて仕事や生活のパフォーマンスが落ちるより、ずっといいということが分かるのでオススメです。
どうすればカバーできるのか考える
不安や恐怖のもとになっているのは、自分の能力不足・時間不足といった「足りないこと」からきていることが大半です。
であれば…至極単純なことではありますが、「足りないこと」をカバーするために誰の力を借りればいいのか? を考える。具体的に。
力を借りるということに、躊躇してしまっている自分がいるんですよね。「本当に頼んでいいのだろうか?」「力を貸してくれるのだろうか?」「お願いするのが、なんだか悪い」と。
しかし、これも自分が頭のなかで勝手に思い込んでしまっていることで、お願いしてみなければ結果は分かりません。不安や恐怖は、自分自身が作り出しているんです。
誰に協力を仰ぐのか? 具体的に書き出してリストアップする。そうすれば、いまの自分との関係性から、力を貸してくれる確度がどれほどあるか、具体的に分かるようになります。
また、僕の場合がまさにそうだったのですが、無知からくる不安というのもあります。自分がその分野に精通していないがために、「相手にこう突っ込まれたらどうしよう」「お客様が気にするポイントが分からない」。
じゃあ、本を読むなりネットで調べるなりして、最低限の知識を備えていればいいんですね。言ってみれば当たり前のことなのですが…これも具体的に整理しないと発想できないことなので、やはりイメージして→書き出すという工程が大切だと思います。
欠点を補う術が見つかれば…
さて、問題に対処している自分をイメージし、「足りないこと」が分かれば…かえって、自分が集中すべきことが分かるようになります。この分野はできないから、潔く人に協力を仰ぐ。その代わり、自分はこの分野にリソースを割く。
僕の場合、欠点を補う術が見つかることで、自分本来の強み・武器は何なのか? 改めて再認識することができました。
たとえばこれが、不安・恐怖を抱えたまま、問題に直面した場合。漠然とした感情に押しつぶされ、「自分には対処できないかもしれない」と表明してしまうと、せっかくのチャンスを棒に振るい、他の誰かの手に渡ってしまいます。
けれど、
- この分野はパートナーを使って、こう対応する
- この分野は自分が専門だから、こういうふうに付加価値をつける
- 結果的に、クオリティの高い成果物になる
というような提案をすれば、それって、ほかでもないお客様のためになりますよね。不安や恐怖を洗いざらい書き出してしまっているからこそ、発想できること。
欠点を補う術を整理するなかで、自らの専門性をどのように注ぎ込めばいいのかが分かるようになります。不安・恐怖とちゃんと向き合うことにはこのようなメリットもあるので、少しでも、向き合うことそのものへの不安を和らげる助けになると思います。
まとめ
冒頭でも書いた通り、心のなかにある不安や恐怖は、抱えたままにしてしまいがちです。けれど、抱えたままでは前に進みませんし、自分の可能性を広げたりチャンスを得たりといったことを逃してしまうことになります。
安易に「なんとかなる」などというつもりはありませんが、逃げずに向き合うことで解消されることがある、と僕自身感じています。むしろ、自分ができる付加価値を再認識することで、プラスに転換することさえできました。
- 不安や恐怖を増長させているのは、自分自身。それらを乗り越えた先にある、望む結果をイメージしよう(シミュレーションする)
- 自分ひとりで対処できない問題に対し、誰の力を借りればいいのか? 望む結果をイメージすることで、具体的現実的なリストアップができる
- 欠点を補う術が見つかることで、かえって自分自身の強み・武器が浮き彫りになる。パートナーの力と自分本来の力を掛け合わせることで、お客様によりよい未来を提案できる
あなたが不安や恐怖を抱え、モヤモヤしたまま仕事をしているなら、ぜひこれら3つのことを生かしてみてください。まずは1日5分でも10分でも時間を取って、真剣に不安・恐怖のもとを書き出してみることですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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