ご覧いただきありがとうございます。マーケティングコンサルタントの大鹿です。
誰でもどこでもいつからでも、持てる才能を100%発揮するためのお手伝いをしています。
今回は、ビジネスで相手の悩みを聞き出すための方法をお伝えしていきます。
ビジネスの原理原則は「人の悩みを解決すること」だと僕は教わりました。
お客様の心の奥底にある、本当の悩みを表面化できないことには、自分にどんな手助けができるのかも分からないし、サービスに真の価値を感じてもらうことも難しい。
そこで大切になるのが、悩みを聞き出すための診断スキルです。
僕自身も試行錯誤の最中ですが、アウトプットも兼ねて正しい診断方法をお話していきたいと思います。ポイントは、まず「聞く」に徹することです。
「聞く9割」でコミュニケーションする
優れたセールスマンはプレゼンテーションで商品なりサービスなりの購入を決めてしまう…それはもちろん正しいのですが、彼らはプレゼンが上手なあまりサラッと「やれてしまっている」ことがあります。
それは、お客様の「欲しい」という感情を引き出すことです。言い換えると「欲」を引き出すこと。さらに言い換えると、先にお伝えした「悩み」を聞き出すことです。
頭から少し話が逸れますが、プレゼンの巧さに着目して優れたセールスマンの真似をしてはいけません。むしろ、彼らが無意識的にやれてしまっている部分に着目したいものです。
では、悩みを聞き出すためにやるべきことは?
シンプルです。聞くことです。
悩みを抱えている人は、自分の悩みを理解してほしいし知ってほしい。けれども、それをうまく伝えられないというさらなる悩みを持っています。あなたもお客様の立場なら、そうではありませんか?
知ってもらいたいのだから、まずは素直に聞く。
むしろ余計な言葉を挟めば挟むほど、相手は感情を阻害されたように感じてしまいます。はじめは小さな違和感かもしれませんが、こちらの意見を押し付けるほど不満は募っていきます。
ですから、「聞く9割」くらいでコミュニケーションをすることが正しい診断の入口。9割を心がければ、だいたい6〜7割くらいで着地します。
またこのように意識すれば、もしあなたが自分のことを話下手だと思っていてもあまり関係はありません。聞くことに徹すればいいのですから。
聞き終えるまでしゃべらない
それでは、具体的なヒアリングテクニックをお伝えしていきます。
まずは、相手の話を最後までしっかり聞くことです。
・・・何を当たり前のことを言ってるんだ! と思われたかもしれませんが、本当にきっちり聞くことはできていますか??
たとえば、相手がしゃべり終えてもいないのに、自分の意見をまるで“被せるように”話してしまっていませんか?
「自分はタメになる意見を伝えているんだから」と短絡的に考えてしまうと実はNG。先ほどもお伝えしたように、相手が抱えている本当の悩みを表面化させないことには、自分にどんな手助けができるのかは分からないのです。
相手「◯◯なことでちょっと困っているんですよね。というのもわた・・」
自分「それはですね、、」
どうでしょう? あなたが相手側の立場だったとしたら、どう感じますか?
相手の言葉に、自分の言葉をスポっと被せてしまった瞬間、相手は
「この人、ちゃんと聞いてくれていないんじゃ?」
と受け取られてしまいます。やりがちなミスなのですが。
それよりも、相手が話し終えたあとに少し間があったとしても、100%聞いてから100%考えるほうが相手への心象が変わります。
ですから、こちらが何か言いたい気持ちをグッッとこらえて、相手が話し終えるのをしっかり待ってみてください。これだけで、後でもお話しする本音を引き出すための準備ができます。
なるべく短い言葉で聞き返す
続いて、話し終えた相手に自分が返答するターン。
このタイミングでも、まだ自分の意見を矢継ぎ早に、なおかつどっさり伝えないようにしてください。
理由は先ほどと同様で、特に会話の初期ではまず間違いなく、相手の悩みを引き出しきれていないからです。そんな状態で自分の意見を伝えても、会話にミスマッチが起こります。
相手の心情→(まだちゃんと自分の頭を整理して伝えきれていないんだけどなあ…)
ここで焦って自分の主張をドンドン伝えても、相手の悩みにストライクしていないわけです。
ですから、丁寧に聞き返します。たとえば、「それってどういうことですか?」「たとえば?」「具体的にはどういうことですか?」といった言葉で。
ポイントは、短い言葉で切り返すことです。
長ければ長いほど、どうしても自分の意見を乗せようとしてしまいがちです。そうすると、また相手に
「この人、ちゃんと私のことを聞いてくれていないんじゃ?」
と受け取られてしまいます。これは要注意!
逆に、こちらの質問が短ければ短いほど相手はちゃんと頭を働かせて考えてくれます。ここに本当の悩みが潜んでいるわけです。
自分のしゃべるウェイトが高いほど相手のウェイトが低くなります。自分の言葉の量と相手の言葉の量は反比例する、と憶えておくといいと思います。
相手の本音を探り出すには?
相手の本当の悩みって、どうすれば分かるでしょうか? 何を見分ける基準にすればいいと思いますか?
1つ判断材料にすべきなのは、「本音」です。そして本音とは、相手の「感情が飛び出すポイント」のことだと考えてみてください。
具体的には、大きくこんなステップで相手の心の内を掘り下げていくといいです。
- What?…「なに」に悩んでいますか?
- How?…それが「どういう」問題を引き起こしていますか?
- Why?…「なんで」その問題を解決したいのですか?
たとえば、車選びに悩んでいるとしたら。
「なに」は車選び。「どういう」はたとえば「値頃で自分に合った車が分からない」。
「なんで」はたとえば「今乗っている車を修理すると莫大な費用がかかってしまって、新車を買ったほうが結果的に割安だから」といったことが分かります。
さらには、「駐車に自信がないから取り回ししやすい車がいい」といった運用上の具体的な課題も分かると思います。
しかし、仮にここまで話を聞き出せないと、あなたは自分の持っている知識の中から自動車をオススメしてしまって、お相手のニーズを満たせない可能性があります。
さらに悪いことには、「あなたが薦めてくれた通りに選んだのに、乗り心地が悪い!」といったクレームになってしまう恐れも。「せっかく良い情報を伝えたのに」と思っていても、相手と自分の感情にズレが出てきてしまいます。。
ですので、必ず本音まで掘り下げる心がけが重要です。
「困っていることはなんですか?」では実は要領を得ない
ちなみにこのように相手から悩みを聞く場合、ストレートに「悩みはなんですか?」「困っていることはなんですか?」という質問をしてしまうことが多いです。
しかし、実はこの聞き方では要領を得ません。仮にあなたがこのように聞かれたとき、明確に自分の悩みについて答えられるでしょうか??
おそらく、難しいと思います。なぜなら、自分の悩みをうまく伝えられないというさらなる悩みがあるから。言葉には出さないかもしれませんが、それを整理してほしい、というのが本当の心情であるはずです。
ですから、
- それがどういう問題を引き起こしていますか?
- あなたが理想を手にするにあたっての障害はなんですか?
こう聞いていただくと、要領を得た答えが出てきます。
たとえば、「売上が上げるうえでどんなことが障害になっていますか?」といった感じです。このようにすれば答えやすくありませんか?
なるべく曖昧さを廃して、具体的な質問を心がけてみてください。
でもそんなにとっさに切り返せない…ということであれば、この記事に書いているセリフ例をそのまま真似ていただいてもOKです(笑)。まずは真似から始めましょう〜!
まとめ
今回は、ビジネスで相手の悩みを聞き出すためのヒアリング方法についてお伝えさせていただきました。
自画自賛ではないですが、たいていのお仕事には活用していただけるノウハウだと思います。また、必ず成果にも変わるはずです。
僕を知っている方にはお恥ずかしいですが、ちょっと種明かし的にお話させていただきました(笑)。
本記事のまとめ
- 余計な言葉を話さず「聞く9割」に徹すれば、相手の本音は自然と表面化する
- 相手への心象をよくするためにも、聞き終わるまでしゃべらないようにする
- なるべく短い言葉で聞き返し、「なに」「どう」「なぜ」の深掘りを意識する
チラッとお伝えしましたが、今回の内容は「話やプレゼンに自信がない」という人ほど存分に活用していただけるスキルです。
僕も自分から流暢に言葉が出てくるタイプでは決してありません(苦笑)。もし、あなたがお客様とのコミュニケーションに悩んでいるというのであれば、無料相談もぜひ活用してくださいね。
僕だからこそお力になれることがきっとあると思います!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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