ご覧いただきありがとうございます。マーケティングコンサルタントの大鹿です。
今回は地方のSNS事情についてお伝えしていきます。
また、SNSはあなたの事業によって適切なものを選ぶべきという前置きをしたうえで、世間でいわれる「Facebookオワコン説」を真っ向から否定したいと思います。だって、Facebookは使えますから。
僕自身さまざまなSNSを活用していますが、セミナーへの集客などダイレクトに仕事につながるものはたいていFacebookです。使い始めてから多大な恩恵を受けていますし、「もっと早くから力を入れておけばよかった!」と後悔しているほどです(苦笑)。
特に、今後起業してSNSを運用しようとしている人、「SNSをやってこなかったけれどこれからは活用していきたい」という地方の起業家さんにとっては役に立つ内容だと思います。
ぜひ、最後までお楽しみくださいね。
そもそもSNSは何を使うべき?
まずSNSを使ううえでの大前提ですが、「流行っているから」とか「ユーザー数が多いから」とか「フォロワーを増やしやすいから」という理由でSNSを選ぶのは大きな間違いです。
人材の豊富な大企業ならいざ知らず、駆け出しの起業家が、いくつもSNSを運用することは本当に大変ですから。なるべく多くのコンタクトポイントを持つべきではありますが、「やること」と「やらないこと」をしっかり切り分けるのも大事な事業戦略です。
これは地方・都会関係なくいえることですが、SNS選びのポイントは、
“あなたの見込み客が利用している媒体を選ぶこと”
です。
SNSはそれぞれユーザー層が違えばそれに求めている期待の質も異なります。
分かりやすい例でいうと、Instagramは若い女性ユーザーが多いといわれます。(注:コロナ禍で40〜50代や男性のユーザー層も増えたといわれています)
また「インスタ映え」という言葉が流行ったように、「絵になる」発信がウケます。飲食店のような「美味しそう」「オシャレ」「きらびやか」な世界観を発信できる業種ならぴったりマッチしますが、たとえば形のないサービスを販売している人は工夫が必要になります。
なお、通用しないというわけではないので悪しからず。使うなら時間がかかりますし、戦略的に取り組んでいく必要がある、ということです。
また元も子もない話かもしれませんが、そもそも「あなたの業種の情報を得たくてSNSを見ているわけじゃない」という場合もあります。
SNS発信が仕事につながるには、詰まるところ見込み客の「何かを手に入れたい」「悩みを解決したい」というニーズと、あなたの発信が吸い付くようにマッチする必要があります。
暇つぶしでSNSを見てはいるけれど、「知りたい」「欲しい」「悩みを解決したい」という目的でその媒体をチェックしているわけじゃない、という可能性があるということですね。
そのような深い欲求を満たしたい場合はGoogleで検索しているかもしれません。知り合いに聞くのかもしれません。
以上を踏まえて、そもそも論の話ですが“見込み客が利用していて、あなたの事業についての情報を欲しがっているか?”という視点でSNSを活用しないと、いくらフォロワーがいても「額に釘を打つ」状態になりかねないのでご注意ください。
あなたがお客様にしたい見込み客は何をどういう目的で使っているのか? リサーチすることが最重要です。これは地方・都会にかかわらず共通することです。
地方はFacebookユーザーが多いです
ここまでのことを踏まえて、地方・田舎というフィールドに限った話をすると…
Facebookユーザーは多いです!
都会から地方移住してきた人からは、「Facebookユーザーの数の多さに驚いた」という話をよく聞きます。
これはデメリットでもありますが、Facebookは「実名制」で「実際に会ったことがある人」とつながる(承認しあう)というのが暗黙のルールです。ゆるく・広くつながれる他のSNSとはちょっと違うクローズドな性格を持つために、外からは目立たないわけですね。
でも、メッセンジャー(Facebookに標準搭載のチャットサービス)を使って日頃から1対1でやり取りする機会も多いですし、「実際に知っている人」であるだけに、コミュニケーションの密度が高いです。
Facebookの機能は、「ゆるく・広くつながる」ではなく「お友達といかに仲良くなるか」に主眼が置かれています。それが地方・田舎という、ある種の保守的な風土と合っているのかもしれません。
「仲がいい人とだけ、付き合っていればいいや」という。
もちろん前述したように、あなたの事業・サービスにマッチするか? という視点は絶対です。しかし、地方の人がFacebookを愛用しているという事実は押さえておいたほうがいいと思います。
世間では他のSNSの影に隠れてFacebookは目立たないという風潮がありますが、それは先入観でしかありません。なんといっても世界のトップIT企業のサービスですし、アップデートも頻繁に繰り返されどんどん便利になっていますから。
Facebookを使うメリット
Facebookを活用するメリットは、ここまでお伝えしてきたように
“実際に会ったことがある(ないし非常に関係性が深い)からこそ、ユーザーとのコミュニケーションの質が親密になること”
これに尽きます。
他のSNSのように多くが顔を知らない・見えない媒体だと、今ひとつ信頼性に欠けてしまいます。まして、そこから「ものを買う」となれば、どうでしょう? 信用しきれない人から商品・サービスを買うことって、少なくとも初見ではないと思います。
「できない」といっているわけではありませんよ。ただ、どんなSNSを使うにしても「売る」より先に「関係構築」のステップが大事、ということです。
まず関係を構築する→あなたが見込み客の欲しいもの・悩みを解決してくれるものを持っていれば買ってくれる
シンプルにいうと、どんなSNSを使っていても、仕事に生かそうと思ったらこれが鉄則になります。あなただって、素性を知らない人からものを買いませんよね?
Facebookでユーザーとつながる起点は基本的に「対面で会う」ことです。TwitterやInstagramのように、興味・関心から人を探すことができません。「実名」でつながることになります。
それゆえに、つながった時点である程度の関係構築ができている、ということになります。
だからといってものを売れば売れるのか? というと話は別ですが(その辺りはブランディングやマーケティングが必要になってきます)、少なくとも対面でつながるという手間がある代わりに、最初から信用が担保されているというのは大きいです。
またこの「会ってつながる」という障壁が、リアルな付き合いを重視する地方在住者の肌に合っているのだと当事者として感じます。
Facebookのデメリットは…
一方で、すでにお伝えしましたがFacebookのデメリットは基本的に「対面で会う」ことしかつながりの起点が生まれないことです。
Facebookの中だけでつながりを増やそうと思っても難しい、ということです。この側面はジレンマかもしれませんね。
ただ、だからといって「使わない」「使えない」という早々に結論を下すのではなく、Facebookに対する視点を変えればいいと思います。
Facebookはつながりを「作る」ためのツールではなく、「つながり続ける」ためのツールです。
リアルで会ったことがあるからといって、そんなにしょっちゅう会えるわけではありませんよね。まして、物理的な距離が離れていたら。
確かに0→1のパワーは他のSNSに劣るかもしれませんが、顔が見えるコミュニケーションができるのがFacebookの魅力です。
先に書いたようにFacebookには「お友達といかに仲良くなるか」という設計思想があり、関係性が深い人ほど情報が目に留まる仕組みになっています。構築した関係を、さらに深めることに向いているということです。
ちなみに僕の場合、ゆるく・早くつながりを作れるTwitterで関係性を作って→お会いして→Facebookを交換してコミュニケーションする
というやり方も取っています。人によっては「面倒くさっっ!」と思われるかもしれませんけれど(笑)。しかしこのように、関係構築の『導線』を作っていくのは重要な作業です。
繰り返しますが、デメリットを補って余りある魅力がFacebookにはあります。少なくとも決して「オワコン」などではないと、お分かりいただけたでしょうか?
まとめ
改めてSNSの基本的な考え方に立ち戻りますが、
“SNSは活用するもの”
です。決して“使われる”ものではありません。
「何が流行っている」とか「ユーザー数が多い」とか「フォロワーを増やしやすい」というのはSNSの本質ではないということです。
そのうえで、Facebookの特性は地方在住者の傾向と合っていて、表面上は見えないかもしれないけれどユーザーが多いよ、ということをお伝えしておきます。
本記事のまとめ
- SNSを事業に活用するには、「見込み客が見ている媒体を選ぶ」ことが鉄則!
- Facebookのメリットは、つながった時点である程度の関係構築ができていること
- Facebookはつながりを「作る」ためのツールではなく、「つながり続ける」ためのツール
ということで、地方でビジネスをしていてその恩恵を感じている、イチFacebookユーザーからのレビューでした。ぜひ、参考にしていただけるとうれしいです。
なお、これから地方起業でSNSを活用していきたいという方のご相談にも乗っております。あなたの事業・顧客層に合わせて、何を優先しどう活用すればいいのかを提案させていただきます。
お気軽に、無料相談へお問い合わせくださいね。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
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