起業して即、「これが自分のやり方!」と我が道を突き進む人がいますが、よほど才能や運に恵まれていないとうまくいかないのが現実です。
起業して成功している人も、多くが誰かから直接学んでいたり、メンターにしている人がいると聞きますね。たとえ、そのような素振りを見せないにしても。成功してなお、自分より上の成功者から学び続けている人もいます。
はじまりは誰しもゼロなのだから、同じ道でイチを成し遂げている人を真似した方が起業の成功率が上がるのは確かでしょう。
いま、あなたに自分のロールモデルになる人はいるでしょうか?
何も他人に依存しろというわけではありませんが、メンターの正しい真似の仕方について、今回はお伝えしていきたいと思います。内容はすべて僕自身の経験から語る等身大の内容です。
この人! と決めたらロールモデルにする
情報があふれすぎている世の中ですから、「自分の指針になりそうな人」とひと言でいっても、本当に多くの人がいます。
それだけに、いろんな人の情報をつまみ食いしてはいいとこ取りができている気になっている人がいるのですが…軸がブレブレです。そのような人は周りから見ていても“ブレ感”がすごい。(芯がない人に仕事を頼みたいか? という話です)
幸い、情報が豊富であるということは、HPやSNSの発信を通してメンター候補の人となりが分かるということです。相手が成功していることが必須条件ですが、メンター選びの基準としては「価値観に通じるものがあるか?」が大切ですね。
相手の活動内容、目指している未来、言葉遣い。この先、ある程度長く自分のロールモデルにする人なのだから、派手な実績よりも人となりや価値観を重視することをオススメします。
そして、この人! と決めたら徹底的にロールモデルにしましょう。
人をつまみ食いする人は一見効率がいいかもしれませんが、手段が目的化しているケースが多いです。つまり、本来は人のやり方を真似て自分の成果に生かすべきなのに、真似ることが目的になっている。
何人もつまみ食いできるほど、僕たちには時間がありません。ひとりロールモデルが見つかったら、ほかの情報はシャットダウンしてしまうことも大事。
知識やテクニックを求め始めたら本当にキリがありません。大丈夫です。そんなに多くを使いこなせるほど、多くの人は万能ではありませんから。
考え方をインストールする
人となりや価値観に共通点があることが大切、と書きました。それらを引っくるめて「考え方」という言葉を使います。
おそらく起業当初は多くの人が、自分のなかに確固とした考え方を持っていないはずです。漠然としたものはあっても、人に口にできるほど解像度が高くないでしょう。
あなたがメンターに対して共通点を感じたように、あなたが顧客とコミュニケーションをするときも、顧客はあなたに対して共通点を探ろうとしています。
心理学的見地では、人と人がもっとも共通点を感じるテーマの1つが「考え方」だといわれています。自分の身に置き換えてみれば、「この人の考え方に共感できる!」という強い感情を持ったことが、何よりの証明になっていますよね。
考え方の解像度を高めることは、あなたの仕事の成果に必ず生きてくるということです。理念なき会社には良い人も、悪い人もまんべんなく寄り付いてしまうように、考え方のない人間には悪くいえば薄い人間関係しか生まれません。
守破離の法則というものがありますが、まずは素直にメンターの考え方をインストールすることから始めてみましょう。そうすると自然に、あなた自身が大切にしたい考え方も言語化できるようになっていきます。
ノウハウ先行で真似するのは△
僕自身もある人のノウハウを真似させていただいています。しかしそれはここまででお伝えした考え方をインストールしてから、のお話です。
なぜなら、「なぜそれをやっているのか? どういう成果を期待してのものなのか?」という考え方が分からないと、ノウハウを真似しても“自分の”成果にはつながらないから。
よくあるのが、誰かのノウハウを表面だけ真似しているケースです(集客法など、ですね)。しかしその大半が「成功している今、その人が」実践して成果が出ることであって、起業当初、ゼロ地点の人間が真似しても再現性がありません。
また、技量や行動量を超えたところにある、ノウハウとの相性もあります。
「成功している人のやり方をそのままトレースしているのに、なんで上手くいかない?」などと悩んでいる人の多くが、ノウハウ先行だからだと思います。
だからこそ、繰り返しますが考え方をインストールするところからです。
メンターに気に入られる方法
お金を払ってメンターから学ばせてもらうのが早いですが、業種によってはそうもいかない場合もあると思います。いくら憧れていても、「教えていない」という人もいますしね。
ですから本記事では「コンサルを受けよう」といったことからは離れますが、メンターに気に入ってもらうことはできます。
メンターに気に入ってもらえれば、自分だけに情報をいただけたり、直接お話する機会を得られたりします。経験上。それが巷にあふれるどんなノウハウ・教材で学ぶことよりも大きな金言になることがあるのです。
ではどうすれば気に入ってもらえるのかというと、ポイントは1つ。
「先に相手に与えること」です。
たとえば、相手が提供しているサービスを受けてみて、感想を送ってみてもいいでしょう。幸いなことに現代では多くの人が情報発信をしていますから、SNSでシェア(拡散)をしたり、誰かに勧めてみたりするのもいいと思います。
仏教などでも教義とされてきたことですが、「人がいないところでその人を褒める」ことがもっとも人に喜んでもらえる秘訣だといいます。
自分の身に置き換えてみれば、自分の知らないところで自分のいい噂が広まっていたら、やはりうれしいものですよね。
まずは先に与えて、メンターに気にかけてもらえる入口を作るといいです。相手が自分に関心を持ってくれたら、SNSなどを活用してコミュニケーションを重ねれば信頼が積み上がっていきます。
人が実践している機会を見る
狙ってできることではありませんが、メンターが仕事をしている機会を直接目にできるほど、貴重なものはありません。そこには多くの学びがあります。
僕自身も、お世話になっているコンサルタントの方がコンサルティングをしている機会を、傍で見させていただいたことがあります。本や教材では学べない実践を無料で学べたのだから、これ以上ないほどの価値がありました。
考え方やテクニックを超えた、生でしか体感できない仕事の「スタイル」といってもいいかもしれません。そのようなチャンスにありがたくも恵まれるたび、僕も実践に取り入れるようにしています。
直接仕事をしている機会に立ち会えるのは、相手に気に入られているからこそだと思います。(もちろん、自分が大袈裟に考えているだけかもしれませんけどね)
チャンスがあれば、迷わず飛び込んでみていただきたいです。
まとめ
僕自身は直接師事させていただているのはおひと方ですが、業種外にもメンターと呼べる人がいます。「この人! と決めたら〜」と書いておいてひっくり返すようですが(笑)、、ご縁があってのことで。
業種こそ異なるけれど、考え方・物事の原理原則のとらえ方については勉強になることばかりです。面白いことに、どちらの方も驚くほど考え方に共通点があり、同じことを別の角度から見させていただいているような感覚ですね。
圧倒的に成功している人の考え方には、成功のパターンがあるのかもしれません。
起業のゼロスタート時には、そのような成功できる考え方が当然ながらないわけです。ここまでくどいくらい書いてきた「考え方」という言葉には、起業が上手くいくフレームワークが詰まっているといっても過言ではありません。
今回のまとめ
- 情報のつまみ食いをせず、人となりや価値観が通じる人を徹底的にロールモデルにする
- 考え方をインストールする。吸収した考え方は自分の仕事の成果にも変わる
- メンターに気に入られること。先に与えることで人間関係をつくる
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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