起業家のほとんどが、自己紹介あるいは自身のサービス紹介で「仕事の実績」を掲載しています。実績とはいわば社会的証明ですから、クライアントの信用を獲得する意味でも必要なものです。
しかし。起業したての人は当然ながら実績がない状態。「アピール材料がなく、競合が多くいるなかで、どうすれば自分が仕事を獲得できるのか?」と悩むのではないでしょうか?
本記事ではそのような「実績がない状態」での実績のつくり方、あるいは実績を代替する方法についてお伝えしていきます。ぜひ、最後までご覧くださいね。
知り合いに頼んで小さな実績をつくる
もっとも簡単なのは、意地でも実績をつくることです(笑)。とはいえ誰でもいいわけではなく、依頼しやすい知り合いに頼んで、仕事をさせてもらう。
無料か、安価でいいと思います。自分のサービスを利用してもらって、返金をしてもいいでしょう。とにかく、相手にリスクがない形で素直に「実績づくりに協力して欲しい」とお願いしてみてください。
知り合い経由の実績でも、実績は実績です。対外的に見れば自分と知り合いとの関係など分かるものではありませんし、確実に実績という証明をつくるのにもっとも良い方法です。
僕自身、自分のサービスをはじめてリリースしたときは知り合いに依頼をしました。
実績ができるのはもちろん、知り合いがお客様になることで経験を積むこともできますから、一挙両得です。
繰り返しますが協力を仰ぐスタンスを崩さないようにしてください。そうすればほとんどの場合、相手も快く応じてくれるはずです。
無料オファーをする
知り合いに依頼するケースと似ていますが、無料オファー(無料提案)をする方法です。
無料オファーの場合もその名の通り同様に、0円か、返金前提の購入をしてもらいます。サービスを利用する側はリスクがありませんから、「お試しで使ってみようかな」という気持ちになります。
無料オファーを3〜5件続ければ、十分な実績として積み上がりますよね。
この場合の注意点が1点。“理由のある”無料オファーにすることです。
というのも、あなたがサービスを利用する立場なら分かると思いますが、無料である理由もない無料オファーは、“うさんくさい”からです。なんとも怪しい。
ただでさえ実績がない人間の怪しい無料オファーを無条件で信じるほど、人は甘くありません。
ではどうすればいいのかというと、たとえば、
- サービス立ち上げ期につき、◯名様まで無料モニター募集
- より多くの人に試していただきたいから、◯名様まで無料モニター募集
このように、理由と〜名までという条件を明記することです。理由があれば、相手も納得するはずです。
実際、名前でものが売れる大手企業でさえ、商品やサービスを無料オファーしている場合があります。それほどものも情報もあふれていて、人が「何をどういう基準で選べばいいか分からない」社会になっているということですね。
無料の力は強いですが、「無料だから利用する」という損得勘定ありきの人間を引き寄せることにもなってしまいます。ですから無料に味を占めるのではなく、実績ができ次第、早々に有料に切り替えることをオススメします。
起業前の使える実績を使う
これは説得力がある場合とそうでない場合がありますが…
たとえば、あなたが新人のWebデザイナーで前職が印刷関係の仕事をしていたのであれば、クリエイティブという大枠では通じるものがありますよね。
あるいは、元花屋の空間デザイナーであれば、美的センスが評価の対象になるかもしれません。
過度なこじつけはかえって信頼を落とすことにもなりかねませんが、自分の“想い”という一点で起業前の仕事と起業後の仕事に共通点があるのであれば、実績にしてしまうのも手です。
転職をするときも、前職の経験を現職にどう生かせるか? という自己PRをすると思います。ケースによっては起業本職の実績以上に信頼してもらえたり、興味を引くことにつながったりもします。
起業した今、過去の経験を実績に転化できないか考えてみましょう。
(ちなみに僕はガッツリ活用しています笑)
圧倒的な行動量を積み上げる
ここまでお伝えしてきた3つのポイントをより強化する材料としても、あるいはそれでも実績がないという場合でも、結局ものをいうのはこれ。圧倒的な行動量です。
たとえば、ブログに圧倒的な量のアウトプットをするのでもいいですし、直接収益や仕事につながっていなくても、自信を持って誇れる活動はないでしょうか?
結局のところ、人が人を選ぶのはその人間の努力の足跡です。普通じゃない圧倒的な行動、そして“凄み”のようなものを、本質的にあなたと合う人間は見てくれています。
僕自身、文章を毎日書き続けることで「一緒に仕事をしませんか?」といっていただける方が現れましたし(僕なんかが比べるのもおこがましい経営者などです)、仕事にはならないまでも見る人は必ず見てくれています。
圧倒的な行動量がなぜ実績の代わりになるのか? の答えは簡単で、圧倒的だからです。実績は続ければ積み上がっていきますが、圧倒的な行動は誰にでもできるものではありません。
いま、あなたに向かって僕が「圧倒的な行動ができていますか?」といえるかというと、恥ずかしくていえないのですが…
僕の行動が圧倒的の片鱗でもあったのだとしたら、僕の場合は確かに、実績の代わりにすることができました。単なる実績以上に良かったのは、自分と価値観の合う人間が自分を見てくれて、選んでくれたことです。
なんでもいいと思います。圧倒的に突き抜けることを意識してみてください。
まとめ
実績がない状態は、起業したら誰でも通る道です。
ここで間違ってはいけないのは、安易に「今、実績がある人」のやり方を真似することです。
「今、実績がある人」も、実績がない頃はないなりの積み上げをしてきています。であるにもかかわらず、非常に多いのですが実績がある人の「今」だけを見て「こうやればいいんでしょ?」と安易にとらえてしまうのです。
僕も安易な答えを求めていろんな情報を漁ったころがありましたが、実績との付き合い方はことのほか見つかりません。それは、楽な道はない、ということに他ならないんですね。
考えれば分かることですが、起業したてで実績がない頃が一番大変なのです。大変で当たり前。
今回、少しでもその負担を軽減することを書きましたが、楽な道はないということだけは覚えておいていただきたいです。
実績がない状態での対処法まとめ
- 知り合いに頼んで小さな実績を積み上げていく
- 無料オファーをする。ただし無料の理由を必ず考える
- 起業前の実績を活用する。“想い”で串を指す
- なによりも大事なのは圧倒的な行動
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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