今回は僕と同じ、起業の前後・間もない方に向けてお伝えしていきます。テーマは、『自分と他人の「当たり前」を同じって思ってない?』です。
実は僕自身、ここ2〜3ヶ月、自分の当たり前が決して他人の当たり前とイコールではなかったと気付かされることがあり、頭を整理する意味でも、書いていく次第です。
自分と他人の当たり前を同じだと思ってしまうのは一種のマインドブロックでして、自分自身ではなかなか外せないものです。僕自身、そうでした。
メンターから外してもらって、自分の視野やビジネスに対する考え方、チャンスのつかみ方が大きく広がったので、本記事でシェアをさせていただきますね。
お読みいただいて、少し前の僕のように「霧が晴れた」感覚を味わっていただけるとうれしいです。
「こんなこと誰でも知ってる」それホント?
僕はうどんが大好きです。香川県民ですから、物心ついた頃には食べていたし、香川県にはコンビニよりうどん屋が多いほどで、5分歩けばうどん屋に当たります(笑)。
一方で、香川はうどん文化だから、蕎麦屋が圧倒的に少ないです。去年まで東京にいて蕎麦も普通に食べていましたが、東京の人のいう「蕎麦をすする時の香り」というものが、ついぞ分かりませんでした。
(だからといって蕎麦が嫌いというわけじゃありません!)
蕎麦の香りを感じる感覚は東京の人には当たり前ですが、僕や、もしかしたら多くの香川県民にとっては常識ではなく、感覚が備わっていないのかもしれません。
誰かの当たり前は、決してほかの誰かにとって当たり前じゃないんですね。
ここ2〜3ヶ月、地元で3人の起業志望者に会いました。今年の10月に開業した僕は、今年の初めから起業に関する情報を集めていたのですが、田舎ということもあり、そもそも誰に・何を・どう聞けばいいかすら、分からない有様でした。
で、複数の地元銀行に話を聞きに行ったり、ネットで調べた支援機関にとりあえず伺ってみたりして、足を使って調べ回った次第。
かなり行動した方だと思います。3人の起業志望者に自分の経験を話すと、だいたい
「そんな支援機関あるんですか?」
「銀行によって良し悪しがあるんですね」
「起業に関する情報って、そうやって調べるんですね」
などと、驚かれるわけです。目を輝かせながら。
僕自身は、みんなこうやって足を使って調べているんだろうな、と思っていました。むしろ起業の前提知識なんてまるでなかったし、効率も決してよくない。けれどそんな僕の当たり前すら、この3人にとっては当たり前じゃなかったのです。
多くの人は、分からないこと・知らないことをそのままにして日々を過ごします。
この時はまだ「当たり前にも違いがあるものだな」くらいの感覚だったのですが、その後メンターから「ビジネスの根本は人の悩みの解決だ」と悟られ、霧が晴れました。
だったら、自分が香川県内で起業したい人に向けた情報を発信すればいいんだ、と。それが悩みの解決になり、ゆくゆくはお金に変わるかもしれない、と。
実際にこの経験を生かし、コミュニティを立ち上げたりしています。「起業コンサルタント」と呼ばれる人たちがいますが、要は起業の0から1突破をサポートする仕事をしているんだな、と腑に落ちたからです。
いま、ここまでお読みいただいて、あなたと他人の間に横たわる、当たり前の「差異」は何かありますか? ぜひ思い出してみてください。
コミュニケーションしなければ、人の感情は分からない
最近では、猫も杓子もネットで顧客の興味関心をリサーチする傾向がありますが、僕は上記のような体験をして、やっぱり生のコミュニケーションに勝るものはないと感じるようになりました。
たとえばSNSにはノイズ的な情報も多いですし、自分を取り繕ったり、本音を感情的にアピールしたりする人もいます。SNSの本質は「誰かに理解して欲しい」という感情だと思うのですが、歪められている面も多々あるでしょう。
ネットを主軸にビジネスを立ち上げようとしている人たちに話を聞くと、「リアルで人と会うのが苦手だから」「効率が悪いから」などといわれることがあります。
もちろんネット完結のビジネスで成功しているなら僕なんかが何もいうことはないですが、うまくいってもいないのに、生のコミュニケーション=効率が悪いと決めつけるのは、違うのではないかと思うのです。
SNSでフォロワー1,000人に届けられても、関係性が濃くなければまったく意味がない。一方、1人の人と直に会って話をして、帰宅後にお礼のメールを送ってLINEで繋がれば、圧倒的に濃い関係が作れます。
たった1人でも、顔を付き合わせたからこそできる濃い関係。こんな関係を1つずつ地道に作っていくなかで、人間が本来持っている感情や価値観、今回話題にしている「当たり前」というものが分かるのだと思います。
実際、リアルな出会いから得られるフィードバックは大きいですし、僕の場合はSNSを使うにしても、それを入口として使い、極力生のコミュニケーションに繋げられるよう意識しています。
(もちろん離れていて会えない人は、Zoomなどを使います)
僕の経験から言えることですが、人の感情や「当たり前」を知るうえでは、手間を惜しまないことが大事です。必ずしも対面で会う必要はないですが、声と声で話してみて理解できることは大きいですから、ぜひそのようにしてみてください。
商品・サービスは無限に生み出せる
理論上は、あなたと他人の間になる当たり前の差異の数だけ、商品・サービスを生み出せることになります。
一歩先ゆく先輩として、起業の後輩にアドバイスをする。これも、起業したいけど何から始めればいいか分からない人にとっては、お金を出してでも得たいサポートになり得ます。
独身経験が長く、一人分の料理レシピにあなたが精通していたら、一人暮らしを始めたての人にとっては、そのレシピはお金を出してでも欲しいノウハウかもしれません。
僕も経験がありますが、一人暮らしで自炊しようと思ったら食材の使い回しを考えなければならず、ロスが出がちです。1日10円20円分の食材ロスでも、塵も積もれば山となりますから、「いっそ詳しい人に一人分の料理レシピを教わろう」という人はいると思います。
また、同じ人が料理の効率化のために調理家電を求めていて、しかし何を選べばいいか悩んでいたとしたら…あなたがアフィリエイト(ものの仲介)で使い勝手のいい調理家電を勧めてあげたら、あなたには紹介料が入ります。これもれっきとしたビジネス。
一人分の料理レシピも調理家電を知っていることも、あなたにとっては当たり前かもしれませんが、ほかの人には価値になるということです。なぜなら、当たり前に差異があるから。
そう考えると、ビジネスを考えることって非常にワクワクしますよね! 商品もサービスも、無限に生み出すことができます。自分と他人の間にある当たり前の差異から、どんなビジネスが発想できるか、ぜひ考えてみてください。
まとめ
先にも書きましたが、ビジネスの根本は「人の悩みの解決」であり、そのヒントは決して突飛なアイデアではなく、当たり前と当たり前の差異にあったりします。
僕も最近、その差異からあることを思いついて、やはりワクワクしてながらビジネスを組み立てている最中です。いろいろ、実行にあたっては壁もありますけどね(苦笑)。
よくブログで書いていることなのですが、考えをアウトプットする場合は、手間のようですが紙に書き出すことをオススメしています。
書くことで脳のひらめきが刺激されるという研究結果もあるようですし、いつもの仕事場とは違う喫茶店にでも行って、ノートを広げてざっくばらんに考えてみてください!
今回のまとめ
- あなたにとっての当たり前と他人にとっての当たり前は違うもので、その「差異」がビジネスの種になる
- 当たり前の差異を的確に知るためには、リアルなコミュニケーションが欠かせない
- 当たり前の差異から、商品・サービスを無限に生み出すことができる
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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