集客のこと、売り上げのこと、人脈づくり、自分自身の今後のキャリアのこと…起業すると全て1人で対処しなければならないので、頭の中は常にフル回転。
こんな状況ではまとまる考えもまとまらない! とお悩みではありませんか?
僕は自分自身を全く過信していないので、頭がこんがらがったり迷ったりした時は紙に書き出すようにしています。イメージとしては「地図」を描くように。
書き出して整理をすることで、物事を俯瞰的に考えられるようになります。
「紙に書き出すだけで悩みが解決したら苦労しない」と感じたかもしれませんが、騙されたと思ってやってみてください。単純なことですが馬鹿にできないですから。
今回は、考え事がまとまらないときの対処法について、僕なりのメソッドお伝えしていきます。
モヤモヤを取り出すこと
自分自身を過信していないと先ほど書きましたが、それで良いと思っています。なまじ頭の中だけで解決できると思い込んでしまうと、壁にぶち当たった時に八方塞がりになってしまうからです。
若い頃はそれはもう自分を過信していました(汗)。
仕事をしていると、ともすれば無数のことを同時並行で考えなければいけない場面も多いですよね。あっちのことを考えていたら、今度はこっちのことを考えなければいけなくなり、またそっちも…。
こんなことを繰り返していたら、いっこうに頭の中が整理される事はありません。モヤモヤした思いがモヤモヤしたまま頭の中に留まります。
精神状態にも左右されます。気落ちしていると、どうしても物事悪い方向に考えてしまいますし、それを打開するためアイディアも簡単には出てきません。
ですから、自分が何について悩んでいるのか? それはどれくらいのインパクトを持つ悩みなのか? を冷静に考えるために、頭の中から取り出す必要があります。
取り出して見てみたら「なんて事はなかった」と言うこともあります。自分1人で解決できなければ、悩み事を発信して誰かに助けを求めることもできます。
まずは感情を差し挟まず、モヤモヤしたものを頭の外へ取り出すことを考えてみませんか?
全体像からピースに分解していく
頭の外へ取り出した考え事は、いわば生まれたてで具体的な形のない状態です。上手に手に取ってピースに分解していきましょう。
今、あなたの目の前には、紙に書き出した考え事や課題の「全体像」があります。解決に向かって糸口を見つけていくために、要素分解をしていきます。
例えば有名なフレームワークである5W2Hを使って。原因と結果と言う因果関係を可視化するのもいいし、時系列で順序立てるのも良い。
とにかく、考えをザクザク分解していきます。こうすることで、優先的に取り組むべき根本課題は何なのか? 自分に対処できることとできないことは何か? 残すものと捨てるものは何か? といったことを冷静に見極めることができます。
ちなみに、このような作業を行うにあたって便利なのがマインドマップの活用です。
マインドマップを活用すれば、大テーマ=ここで言う課題の全体像を、まるで樹形図を広げていくかのように分解していくことができます。直感的なビジュアルで。後から振り返る時も、一目で理解できるのでオススメです。
また、大きな課題から小分けにした中くらいの課題に対して、また別のマインドマップを作って掘り下げていくと言うような使い方もできます。
マインドマップは極めると自分の思考能力を格段に高めてくれるのでぜひ活用していただきたいツールです。
目標を達成するための地図に変える
さて、このようにしていくと、モヤモヤと捉えどころのなかった考えが今度は目標を達成するための「地図」のようなものに変わったことに気づくはずです。
例えば僕の場合、自身が運営をしているコワーキングスペースの「情報発信マップ」を作っています。
こういうユーザーに対してはこういった情報を届けよう、とか、ユーザが抱くであろう疑問はこういうことだろう、とか、発信者である自分自身の深堀りだとか。
あらかじめ情報発信の地図を作ることで場当たり的に発信をすることがなくなりましたし、一貫性のある内容を届けることができるようになりました。
これは一例ですが、営業戦略の地図、マーケティング戦略の地図、あるいは以前僕も作っていたのですが自身を取り巻く人脈地図のようなものも役立ちます。
全て頭の中で問題を処理するのは超人技です。遠回りのように見えますが、頭の中にある考えをアウトプットして地図を作っておけばやるべきことが明確になります。
僕は何事に対してもマインドマップを使って地図を作るようにしています。この作業を繰り返してきたおかげで、思考能力が磨かれたとも感じています。
ベイビーステップにする
地図ができてやるべきことが明確になった! しかし、行動しようと思うと、何から手をつければいいかわからない。あるいは、やることが多くそのどれもが難易度が高くて足がすくんでしまう。と感じることもあるかもしれません。
そういう時は地図に書かれているやるべきことを「これならできそう」と思えるレベルまで細分化するといいです。僕はこれを「ベイビーステップにする」と呼んでいます。
例えば、「1日でブログを1記事書ききる」と聞くとハードルが高いように思えますが、「この30分でタイトルと見出しを考える」といったことならずいぶん取り組みやすくありませんか? そしてまた次の30分で文章をワンブロック、書く、といった具合に。
ここまでやると、当初「まとまらない!」と嘆いていた考え事が明確な行動ベースに切り替わります。
時間を置いてみる
中には、考えをうまく分解できなかったりアイディアが出てこないものもあると思います。
そういった時は、思い切って作業から離れて時間を置いてみるのも1つの手です。というのも、人間には「未完の物事について思考のスイッチが点灯したままになる」と言う習性があると言われています。(ツァイガルニク効果)
簡単に言うと、本人は考えることから離れているつもりでも、脳は考え続けていると言うことです。
また、時間を置き環境を変えることで、新たなアイディアも生まれやすくなります。煮詰まったら思い切って離れる。打ち手として持っておくと良い手段です。
「発散」できる環境をつくる
人間が物事を考えるときは環境の左右が実は非常に大きいです。
例えば、同じことを紙に書き出しながら考えるにしても、小さなメモ帳に書く場合と、大きなホワイトボードに書く場合では、アウトプットの結果が大きく変わるはずです。
どういうことかと言うと、小さなキャンパスにアウトプットをする事は考えを「収束」させる作業に当たります。すでに決まった事柄を簡潔にまとめることに向いています。
一方、ホワイトボードなど大きなキャンパスにアウトプットする事は「発散」に当たります。どんどん頭の中を吐き出してアイディアを発展させることに向いています。
なんとなく、イメージできるでしょうか?
今回のテーマのように、頭の中にあるモヤモヤを体系立てて整理し、解決策を導き出したいときは「発散」型が向いています。広々とした自然に足を運ぶとアイディアが浮かびやすくなることに似ているかもしれません。
積極的に発散できる環境を作ることも、頭の中にある考えを整理する助けになります。ホワイトボードほど大きなアウトプット環境がなければ、スケッチブックなどを使ってみるのも良いでしょう。
まとめ
「考えがまとまらない〜!」と嘆く時ほど、頭の中だけで全てを解決しようとしていませんか?
しかし、人間は万能ではありません。考え事が頭の中を渦巻いているのなら、とっとと外側に取り出しましょう。紙に書き出して。
とにかく、考え事を実行フェーズに落とせるまでピースに分解していくことです。そうすれば、漠然と不安を抱いていたことなどが解消されたり、解決方法がわかったりしてうんと楽になれるはずです。
今回のまとめ
- 考え事や課題の全体像を、5W2Hなどによりザクザク分解していこう。マインドマップにまとめるのがオススメ
- 難なく行動できるレベルまでベイビーステップに分解しよう。目標を達成するための地図を作る感覚で
- 「収束」では、考えが詰まる場合がある。大きく書き出せる「発散」環境を活用してみよう
見た目地味な作業ですが、思考を分解することを続けていれば、頭の回転が間違いなく速くなります。この能力は自分の課題解決だけでなく、他人の課題解決にも活用できるのでスキルアップにもつながります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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