元編集者として800件以上を取材。質問力で実店舗・中小企業様を選ばれる存在に導く、Web販促コンサルタントの大鹿です。
目的地を定め、その目的地に向かってビジネスを組み立てていくことは、基本であり超重要なことです。
何をいまさら…と思われたかもしれませんが、改めてあなた自身に問うてみてください。そもそも、目的としている状態をくっきりイメージできるでしょうか?
「北海道に行こう」と漠然と決めていても、北海道は日本一大きな都道府県であり、広大な大地を持っています。行きたいのは札幌? 函館? 旭川? それによって向かうルートも準備する日数も持ち物も変わってきますよね。
いま取り組まれていることがイマイチ集客につながらない。売上につながらない。とお悩みであれば、その原因は手段ではなく、目的がブレているからかも。
今回、僕自身も深く問題意識を持った事例をお伝えさせていただくので、目的地について改めて考えるヒントになればと思います。
「目指す目的地はなんですか?」
先日、ある女性のクライアントさんへコンサルティングをしました。その方はインストラクターをされていて、ご自身が主催する教室への集客が課題。
とはいえ課題ではあるのですが、ご結婚されていて、主婦との掛け持ちでインストラクター業をされている方です。子育ても大事な仕事。ガツガツ集客をしなければ食っていけないということはないようで、ズバッとお聞きしました。
「今すぐにでもお客さんに来てもらわないと困るのか?そうじゃないのか? 目指す目的地によって、打つべき手が変わってきますよ」と。
そうすると、結論、後者の方だったんですね。集客にはなるべくお金をかけたくない。今まさに切羽詰まっているというわけでもない。
今すぐ人を集めなければならないということであれば、お金をかけた方が早いです。広告を出したりチラシをポスティングしたり、新しいヨガプログラム(サービス)を作ってプレスリリースを打ったり。ところが、そういうわけじゃない。
あくまで家庭が第一で、ゆるやかに人が集まってくれればいいというのが、このクライアントさんの目的地だったわけですね。ということは、いま必要な取り組みは、どちらかというと集客活動というより認知活動です。
いま利用してくれているお客様にクチコミをお願いするとか、SNSやブログで地道に情報発信をするとか。(情報発信は、これまでまともにされていないようでした)
目的地を明確にし、そこに至る手段を精査していくと、「集客をしなければいけないけど、何に手をつければいいか分からない」という状況に、霧が晴れたようでした。
見直しの時間を作ろう
目指す本当の目的地は、このクライアントさんのように、自分自身では見えづらいことかもしれません(僕もそうです汗)。頼れる人がいれば、客観的に取り組みを評価してもらう機会を作った方がいいと思います。
それに、目的地に至るまでの手段が適切か、適宜見直す必要もありますよね。
1ヶ月後に集客なり売上なりの成果を得たいのに、2週間経っても1件も問い合わせがなかったら、当然ながらやり方を修正しなければいけません。
そのスパンは、取っている手段によって変わると思います。たとえばSNSで集客をしようと思ったら、半年〜1年という長期で取り組む必要がありますし。(SNSを魔法の客寄せツールみたいに考えている人が多いのですが、決してそんなことはないです)
ただ長期の取り組みであっても、僕の場合は毎週末に行動を見直して、手帳に落とし込むようにしています。というのも取り組んでいる真っ只中では、前述のクライアントさんのように、つい目的地や得たい成果を見失いがちになるもの。
集客につながる活動も売上を生む活動もブランディング活動も、さまざまなことが無数に絡み合いながら動いていますよね。多くのことを一度に整理するうえでは、一見遠回りのように見えますが手を動かした方が、俯瞰的に物事を評価できるように感じています。
自信を持って自分の目的地といえますか? 取り組めますか?
目的地がくっきり見えた。取り組む手段も用意されている。なのに…ちゃんとやらない人もなかにはいます。人は変化を嫌い安定を求める生き物なので、新しいステップに踏み出したり、適宜修正したりことがそもそも苦手。
本当にそれでうまくいくのか? と取り組む意味ばかり考えて、二の足を踏む場合も多いです。ちゃんと取り組まないと、うまくいくかいかないかすら分からないのに。
人はエスパーではないから、やる前から答えなんて得られない。
そうすると、また話が戻るのですが、目的地が仮初めのものだったのかもしれません。何もしない。現状維持。それがそもそもの目的地なのかも。
でも絶対にそうじゃないといえるなら、たとえ現状から一歩先、ほんの少しの変化でも、それは立派な目的地です。
“なんとなく”で決めたり、「周りがこうだからこう」みたいに流されたりして、曖昧な目的地を設定していないでしょうか? 考えるのも、目的を持つのも、個人の自由であり責任でもあります。
「自分自身のもの」と自信を持っていえる目的地を定め、ちゃんと取り組むこと。それ以上でもそれ以下でもなく、シンプルなことです。そしてそれでいて、とても奥が深いこと。
まとめ
ごくごく、当たり前の話をさせていただきました。それでも、当たり前のことほど難しいことはないし、実際かなり多くの人が、自分の目的地と向き合い切れていないようにも感じます。変わりに欲するのは、手段の方であったりする。
「ビジネスは準備が8割」と、僕は教わりました。そしてその8割のなかのかなりのウェイトを、目的地の入力が占めているのではないかと思います。
今回のまとめ
- いま取り組んでいることと本来の目的地にブレがないか、真剣にチェックすべき
- 目的地に至るまでの手段が適切か、適宜見直すことも大事
- 仮初めではない「自分自身のもの」と自信を持っていえる目的地を定め、ちゃんと取り組む
書きながら、自分も深く考えさせられました(笑)。きっと一生付き合っていくことなんでしょうね。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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