起業家のための事業計画の分かりやすい書き方【7ステップでポイント解説】

ご覧いただきありがとうございます。マーケティングコンサルタントの大鹿です。

今回は、新規創業の方のために、事業計画書作成の概略をお伝えさせていただきます。

事業計画って大切とは聞くけれど、なんだか堅苦しい…難しそう…というイメージがありませんか?

確かに最後まで仕上げるには根気が必要ですが、書き方の大きな流れを知っているだけでずいぶん取り組みのハードルが下がると思います。

補助金の事業計画書作成代行もしている僕・大鹿が、事業計画書作成の概略を7ステップに分けて解説します。

なお、「事業計画が新規創業に必要な理由」については下記の記事に詳しく書いています。併せて、読んでみてください!

それではさっそく、流れをお伝えしていきましょう。

本記事の参考文献:『マンガでやさしくわかる事業計画書』(日本能率協会マネジメントセンター/井口嘉則著)

目次

①事業アイデアを発想する

起業はまず、アイデアがなければ始まりませんよね。

特にものも情報も競合もあふれている昨今、たとえば「物販を始める」だけでは弱いです。融資や出資・補助金獲得を目指す目的で事業計画を作るなら、他人が見るわけなのでなおさらです。

基本中の基本は、以下の3つの項目を踏まえることです。

  • 誰に向けたものなのか?
  • それを利用することでどんな「うれしい未来」を得られるのか?
  • 他との違いは?

新規性や実現性・収益性の高さなどももちろんカギになりますが、まずは上記のような「コンセプト」がなければアイデアは始まりません。

そして生まれたアイデアを「紙で1行に」まとまるくらい短く表現することです。たとえば、「街の飲食店の料理を自宅に届けてくれるアプリ」というふうに。(グルメデリバリーのUber Eats​​がこんなコンセプトですよね)

主観的ですが自分自身が読み上げてみて「ワクワクするか?」という観点が大切です。評価は後からすればOK。今、まだ計画がまっさらな状態であれば、目標数を決めてアイデアをとにかく出してみることに集中しましょう。

②なぜその事業をやるのかを考える

出たアイデアを具体的に評価していく前に、「なぜ、あなたがその事業をやりたいのか? 是が非でもアイデアを実現させたいのか?」を自分自身に問い、ふるいにかけます。

なぜ事業をやる理由を考えるのかというと、初めはモチベーションいっぱいで始めた事業も強い存在理由がないと、方向性を見失ってしまう可能性が高いからです。

事業はお金のためというのが至上命題ですが、それだけでは長続きしません。自分が事業を動かしているのではなく、事業に自分が動かされているように感じてしまいかねません。

「本当にその事業をやりたいのか?」抽象的に思えるかもしれませんが、じっくり考えるべき項目です。

なお、このステップで考えることは、あなたの企業理念にも密接に関わってきます。併せて以下の記事もお読みいただけると、より深く理解できると思います。

③事業のアイデアを評価する

大枠の事業コンセプトとその存在理由が固まったところで、いよいよ具体的に事業アイデアを評価し、形にしていきます。

ターゲット像を明確にしよう

「①事業アイデアを発想する」で考えた

  • 誰に向けたものなのか?
  • それを利用することでどんな「うれしい未来」を得られるのか?
  • 他との違いは?

について、特に「誰」の部分についてもっと掘り下げていきましょう。どんなニーズ(必要性)・「〜〜したい」という欲求・解決したい悩みなどを、映像でイメージできるくらいハッキリしたターゲット像にしていきます。

ここで注意したいのは、机上の空論でターゲット像を決めないことです。特に、「◯◯歳・男性・会社員〜」のようなステレオタイプな決め方は、人の趣味嗜好・価値観が多様化している昨今それだけでは決め手になりません。

たとえば先ほど挙げたUber Eats​​であれば「自宅で巣篭もりしながら食事で生活満足度を高めたい」など、欲求にフォーカスしていますよね。

ターゲット像にドンピシャで当たる人や近しい人にインタビューをして、そのライフスタイルを聞き取りしていくのが手間ですがなんだかんだ正確な手段です。

そしてそのターゲット像が商品・サービスによって得られる「うれしい未来」が提供価値となります。

ビジネスモデルを設計しよう

事業から生み出される商品・サービスを、いくらで売るのか? 物販ならどこから仕入れて原価はいくらなのか? または自社リソースで生産するのか? 提供方法はどうするのか? などを考えます。

短くまとめると、商品・サービスを調達し、お客様に届けるまでの流れを考える作業になります。

競合調査をしよう

この現代、どれだけ自分の商品・サービスに革新性があると思っていても似たようなものが必ず存在するものです。仮にもしないというなら、革新的というのではなく「ないからない」つまりニーズがないと考えた方が、起業初期の場合は妥当でしょう。

競合のビジネスモデルを分析して、あなたが考えている事業と比較してみましょう。すると、自社の強み・弱み・改善すべき点などが浮かび上がってくるはずです。

競合調査のやり方は、実はそれほど小難しく考える必要はありません。あなた自身があなたの商品・サービスのユーザーだったとしたら、ネットでどうやって調べるでしょう? Googleにどういうキーワードを打ち込むでしょう?

検索画面に表示された上位の商品・サービス情報が競合です。そのような観点で調査すると、簡単に調べられます。

④商品・サービス購入までのストーリーを描く

「③事業のアイデアを評価する」でターゲット像をリサーチすることになると思います。それをさらに手触りを持って捉えられるようにする作業です。

具体的には、ターゲット像であるお客様が、

  • どのようにしてあなたの商品・サービスを知り(認知)
  • どのようにしてそれを利用したいのかを検討し(関心・選択)
  • どのようにして買うのか(購入)

を、物語のようにして想像していきます。映画やドラマの脚本家になったような気持ちで、お客様の購買行動をありありと描いていきましょう。

なぜこんなことをするのかというと、ターゲット像を深掘りすることと、やはりそれを机上の空論にしないためです。

たとえば認知するきっかけ1つとっても、ネットの検索画面から知るのか、 なにげなく眺めていたSNSで気づくのか、あるいは看板を見て気づくのか自宅に入っていたチラシで気づくのか、その人のライフスタイルによって異なりますよね?

具体的に可視化することで、お客様へどうアプローチをすればいいのかがぼんやりと分かってくるのです。

⑤どうやって売るかを考える

「④商品・サービス購入までのストーリーを描く」ではどちらかというと情緒的なアプローチで売れるための道筋を描きましたが、続いては論理的に考えていきます。

具体的に商品・サービスの形態をどのようにして(物販ならパッケージ、サービスならWebサイトのデザイン・仕組みをどうするかなど)、ラインナップをどうして、どういう宣伝方法で知ってもらって、どこに流通させるのかまでを考えます。

ここまで来たら、かなり事業が具体化されていることと思います。仕入先やパートナーが必要であれば、事前に行動していると思いますが改めて可視化しておくといいでしょう。

⑥収支計画を立てる

ここまで来たら、いざ、お金の計算です。

収支計画とは文字通り、お金がいくら入っていくら出ていくか? を計画する作業です。

事業にとって致命的なのは、赤字になることではありません。(もちろんよくもありませんが)

自己資金ないし借り入れ計画などがあったうえでの赤字が問題なのではなく、会社にキャッシュがあるかどうかが事業の生命線。なくなれば、倒産となってしまいます。

ですから、なるべくお金が入ってくるペースを早めて出ていくペースを遅くする。これが収支計画の鉄則になります。

計画通りうまくいく場合のポジティブプランと、うまくいかなかった場合のネガティブプランを用意しておき、対策もちゃんと考えておくのも有効なテクニックです。

⑦アクションプランを立てる

最後にアクションプラン、つまり行動計画を考えていきます。

いつどれくらいの売上・販売個数・集客数・流通規模を目指すのかという数値的な流れはもちろん、複数人で事業をする場合は「誰が・何を担当するのか」を示した組織計画も必要です。

また先ほどポジティブプランとネガティブプランの話をしましたが、事業は予想通りいくことの方が稀です。ましてあなたにとって起業は未経験なのですから。

どんな障害が近い将来に起こりうるか、

  • 課題(起こってもおかしくないこと)
  • リスク(事業存続に関わるほどのダメージ。たとえば法律が不利に働くなど)

をまとめておくことも大切です。これをすることで、グッと事業の手触りを感じられるようになるのでやっておいて損はないと思います。

まとめ

かなり大ざっぱではありますが、事業計画作成の大まかな流れについて、7つのステップで解説させていただきました。

創業期でしたら誰しも経験のないことですから、考えが浮かばなかったり、具体的に言語化できなかったりなど課題にぶつかると思います。それは仕方のないことです。

もちろん事業計画の作成がゴールではありませんが、完成し終えたときの達成感はひとしおのものです。人に見せて意見をもらい、ブラッシュアップしていく作業にも意味があります。

事業計画を作るメリットは、あなたの頭の中がスッキリ整理されて今後の行動に迷いがなくなることです。実際に事業を進めている段階でも、立ち戻って考える道しるべにもなります。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

追伸)

冒頭で書いたように、僕・大鹿はマーケティングコンサルタントとして、補助金を中心に事業計画作成の仕事にも携わっています。「事業計画を作りたいけど、どうすれば分からない」というお悩みがあれば、お気軽にご相談くださいね。

お問い合わせはこちら udon@shikashika1969.com

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